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F-86F (ハセガワ 1/72)

by 加藤 寛之 



 いまさらこれを作らなくてもよいのだが、まだ作ったことがなかった。とっくに絶版なのだが、絶版品収集家も骨董価値を認めないようだ。パーツは少なく、脚格納庫も掘り込んでいないから内部塗装もほとんど不要という簡単キットなので、仕事が忙しい冬の時期の私にピッタリ。完成させてこそのプラモデルなのだからと、この機会に作ってみた。
 難しいところは、どこもない。機首の穴は筒抜けだが、錘を固定する油粘土でついでに壁を作っておく。お人形さんと一体の座席は棄て、「こんなかな?」と想像してプラ材で作ったのだが、ぜ~んぜん違う形だった(でも、使う)。主翼パーツはダラリと下がって硬化していたから、腕力で真っすぐに戻した。分厚い主翼後縁は、下から削り上げて薄く見せる。胴体後部のエアブレーキは別パーツだが、胴体側の内部細工はまったくない。そうかと言って閉じれば隙間だらけだから、やはり開状態を選択。プラの端材で超適当に内臓物を作った。そんなこんなで、簡単に形になる。眺めると、やけに痩せたセーバーである。



 塗装はほぼ銀一色だから、これまた簡単。子供のときに入間基地で見たころの実機は銀色塗装だったが、今回は模型なので金属的にする。GSIクレオスMr.カラーの銀を使うのだが、上澄みのクリア成分は半分以上廃棄する。これに炭酸マグネシウムを入れて「つや消し銀」にして塗る。乾いたら柔らかい布で擦る。そうすると、ほぼ銀磨きのような銀色が表れる。脚格納庫は掘り込みも内部色塗装もしなかったが、どうせ置いた位置では見えないから気にしない。あとは、細部をちょっと塗って塗装終了である。 



デカールはさすがに劣化しつつあり、割れてしまった胴体の日の丸は別のキットのものを使った。実は、実機の胴体の日の丸は一部がエアブレーキにかかっている。ほとんどの人は忘れているので、貼りやすい位置に日の丸を貼っている。言わなければ分らない。
 私が小学生のとき通った模型店のオジサンも、これを完成させて飾ってあった。それは、すばらしい出来だった。それには遠く及ばない完成品となったが、まあそれで良いのだ。





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Vol26 2011 Februaly.        www.webmodelers.com /Office webmodelers all right reserved /editor Hiromichi Taguchi 田口博通
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