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「アルバトロス CⅢ」 (PEGASUS 1/72)

by 作左衛門
 


こんにちは、作左衛門でございます。
今回は、ペガサスのキットで「アルバトロスCⅢ」です。
キャラメル箱に入っているキット内容は、胴体と翼類の簡易インジェクション、主脚や車輪、エンジン等のホワイトメタルパーツ、支柱は1本のプラパーツ、デカールという構成です。ここのキットはデカールの質が非常に良好で、そのまま使用可能。インストが多少見辛いのが難点ですが、おおむね理解できます(笑)
(02 キット)


実機CⅢは、アルバトロスBシリーズから発展したCⅠをさらに洗練したバージョンで2シーターの多目的複葉機です。CⅠより機体が小ぶりになり操縦性も安定、運動性も向上し、観察、空中写真撮影偵察飛行、爆撃機の護衛を含む多種多様な役割で使われました。
エンジンはメルセデスD3の160馬力、小さな内部の爆弾倉で最高90kgの爆弾を運ぶこともできました。胴体は、一番上のルーフィング材のわずかに丸みのあるエンジンカバー以外、側面と底面は平面を多用し、合板でおおわれていました。 表面はきれいに紙やすりで磨かれ、蜂蜜(黄褐色の演出のため)を塗布し、ニスで塗装されています。
翼幅11690mm、長さ8000mm、最高速度140㎞/h、重量1353㎏、乗員2名、武装7.9mm機銃×2。


さて、インストは製作順のない1面イラストなので、作りやすいところから攻めていきます。まずはエンジンから。ホワイトメタルのパーツでモールドは良好。丁寧に塗り分けるだけでそれなりの形になります。
(03エンジン01) 


(04エンジン02)


計器パネルは、パネルのパーツにはうっすらと計器類のモールドがついていましたが、削り取ってネット資料を見ながら、新たにプラペーパーにピンバイスで開口して作り接着。
それなりに塗装しました。

(05計器パネル01)


 (06計器パネル02)


内側の木目塗装後、エンジンを積み、メタルパーツ隔壁、シート、計器パネルなどを所定の位置に収めてコクピットは終了です。
(07コクピット)


 機銃もホワイトメタルのパーツで形状も悪くなかったので、銃身の先端のみを真鍮パイプに変更してそのまま使用しました。
リギング用のアイボルトはちょっと多めの50個ほど。作業中にピンセットで挟んでいると、プチッ!とどこかに飛んでく場合が多々あり、探すのは不可能(笑)
ストラットの接着位置を確認しながら、アイボルトの埋め込み作業です。0.3mmのピンバイスで、突き抜けないように開口し、軸をカットしたアイボルトを、瞬着で所定の位置に固定していきます。
(08機銃) 


(09アイボルト01)


 (10アイボルト02)


主翼の塗装。淡いクリームイエローのマットリネンはハンブロールカラーを元にMrカラーで調色しました。乾燥後に、塗料で塞がっている場合があるので、アイボルトに0.2の真鍮線を通して糸が通るように確認します。

(11翼塗装)


胴体の木目塗装です。まずは、ベージュ系の色を全体に吹きつけてから、面相筆でこげ茶の木目を描いていきます。乾燥後に赤味の入ったベージュを、その上から吹いて描いた木目のコントラストを弱めました。木目以外のところも指定どおり塗装します。

(12木目01) 


(13木目02)


カバネストラットもホワイトメタルのパーツ。ノギスで測った簡単な冶具を作り瞬着で接着後、上翼を載せて固定。ラジエターを載せる際のガイドが平行ではなかったので、ヤスリで微調整しときます。胴体との慎重なすり合わせを何度かしてここも微調整。

(14カバネストラット01) 


(15カバネストラット02)


 (16カバネストラット03)


車輪、排気管、ペラなどを塗装してデカール……しっかりとして良好なデカールだったので、マーキングはデカールとしました。
やっとの天の字です(笑)

(17マーキング)


上翼を載せると張りづらいところは先にリギングを済ませて、上翼を接着し固定。
翼間ストラットを入れていきます。

(18リギング01) 


(19上翼)


尾翼ストラットは0.3mmの真鍮線にしました。尾脚もジャンクパーツで少しディティールアップ。塗装します。

(20尾翼01)


 (21尾翼02)


機首部分。ラジエターを載せ、特徴ある形の排気管を接着。ラジエターまでのパイプは0.5mmの真鍮線です。リギングの糸は今回も鮎釣り用のハリスを使用しました。
エナメルのフラットブラックで塗装していきます。

(22機首)


 (23リギング02)


主脚部分は、パーツはなかったのですが結構目立つので、軸のセンターにブレーキを自作して付け足しました。

(24主脚01) 


(25主脚02) 


(26主脚03)


で、完成です。若干のウェザリングを施しました。
ペガサスは価格も高めで確かにとっつきにくいキットと言えるかもしれませんが、作ってみるとモールドや合いも良く北欧系のキットとなんら変わりなく、慣れればかえって作りやすいとも言えます。レシプロ機も含め、多種多様なマイナー戦闘機をリリースしているペガサスはお勧めです。

(27完成01) 


(28完成02)


いつものように、100均のフォトフレームに簡単な地面を作り、フィギアを配置してディオラマ風にしてみました。3人のフィギアはプライザー製。シチュエーションは出撃前のひとときの逢瀬です(笑)

(29完成03)


 (30完成04) 


(31完成05) 


(32完成06)


今思えば、女性スカートのタータンチェックの塗装が一番厄介だったかもしれません(笑)


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Vol43 2012 July     www.webmodelers.com /Office webmodelers all right reserved /editor Hiromichi Taguchi 田口博通
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