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彗星33型 (ＬＳ　1/75)

by 田口博通

　私の中の名キットというと　なんといっても　ＬＳの　1/75 シリーズです。零戦、ハヤブサ、飛龍と　40年くらい前からお世話になっていて、プラモライフの生涯の伴侶といっていいかもしれません。
その中の一つ　LSの彗星33型は　名キット彗星のコンバーチブルとして　発売され、空冷機首部品に挿げ替えられました。　細すぎる胴体に似合わない　太いエンジン部で　上面から見ると、なんとも不恰好で　個人的な印象としては最初　違和感があったのですが、目がなれてくると、側面の姿がなんとも　チャーミングでした。
彗星はこの４０年のうちに何回も作り直し、　この作品は3作目で、2年くらい前に　完成しました。

初版は　爆弾槽扉が可動だったと記憶していますが、いつのころからか　固定となり、今回入手した　マイクロエース版も　固定のものです。

　塗装は　定番の　暗緑色迷彩で、筆塗で仕上げています。上下の境界は　2色を混ぜ、細筆で　ぼかしてみました。
デカールは　実は　彗星21型からの流用。日の丸は　白ふち無しとしました。

　キャノピーは枠が浮き出しのおなじみのもので透明度が今一つなのですが、そんなことはなんのその。胴体とのすり合わせさえ　しっかりとやっておけば　見られます。

ＬＳのキットの特徴は　機体モールドが軽い梨地に仕上げられ、全体塗装を終えると、プラスチックのテクスチャーから離れ、実機に近い感触が得られます。
これらのキットを世の中に出そうと　奮闘した当時のＬＳの皆様の努力が、結実したようで、完成すると　なんともいえない感慨に包まれます。
私自身も　技術者の端くれなのですが、ＬＳの技術者も　自分に満足できる　いい仕事をしたんだろうなと感じます。

つくづく　プラモデルも日本の文化の一つなんだなと　感じさせる名キットでした。
　

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