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「Hansa Brandenburg W29」(EASTERN EXPRESS 1/72)

by 作左衛門
 



作左衛門でございます。大分涼しくなってきましたね。
模型作りの季節到来というところでしょうか?(笑)
今回のお題は1/72 EASTERN EXPRESSのハンザブランデンブルクW29です。
中身はTOKO(RODEN)と同じです。複葉機ではありませんが、第一次大戦機として活躍した魅力ある水上単葉機です。

(2キット)


実機は、1918年中期ごろから沿岸防衛のためドイツ海軍に配備され、大戦終盤の北海沿岸で英空と激しい制空権争いを行い確保に大きく寄与しました。
第一次大戦機としては珍しい単葉機で、胴体後部は波の干渉を防ぐために上方に反り上がる特徴的な形状をしていました。また垂直安定板がなく、楔形の後部胴体が垂直安定板の代わりとなっていました。抵抗の少ない機体によって快速を発揮し、運動性も良好でした。
大戦後、日本にも舶着。帝国海軍による詳細な調査が行われ、水上偵察機として正式に製造が決定されハンザ式水上偵察機として、愛知航空機と中島飛行機で約300機生産されました。
翼幅13570mm、長さ9290mm、最高速度168㎞/h、重量1470㎏、乗員2名。


さて、製作です。
まずはエンジンからインストの通りに組みあげます。排気管は真鍮管にしました。排出口は斜めに削ります。この排気管は型によって右側か左側になるので作る型が決まったら注意が必要です。

(3エンジン01)



全体を海老茶色に塗装し、次にフラットブラックを海老茶色を残すように吹いていきます。
次にパステルで軽くウェザリング。

(4エンジン02) 


(5エンジン03) 


(6エンジン04)



胴体内部は全体をマットリネンで塗装。上部が木目です。計器パネル等を挟んで胴体左右を合わせます。

(7胴体01) 


(8胴体02)



今回も3色ローゼンジパターンは塗装にしました。まずはデカールを前面に貼り、
デザインカッターでパターンを慎重にけがいていきます。

(9主翼01) 


(10主翼02)



下地となるパターンの薄い色(この場合はライトグレー)を全体に塗装し、国籍マークを吹きます。次にエナメルでブルーとダークブルーを面相筆で丁寧に塗りこんでいきます。
レタッチすれば主翼は終了。

(11主翼03)


 (12主翼04) 


(13主翼05)



フロート。補強用のワイヤーは真鍮線にしました。

(14フロート)



胴体前部側面の機銃です。銃架のモールドがあやふやだったので簡単に作ってみました。
爪楊枝で細切りのプラペーパーのアールを作り接着します。カットして機銃とともに胴体に接着です。風防はエバーグリーンの透明プラ板です。

(15機銃01) 


(16機銃02) 


(17機銃03)



プロペラは、機体全体が明るいカラーリングなのでダークな感じにしました。
また、今回は単葉機なのでリギングは殆どありません。
方向蛇を可動させるラインだけ~(笑) 機番レターはデカールです。

(18プロペラ)


 (19リギング)



胴体右側面には風力発電機のようなものが付いているのですが、キットにはパーツがなかったので、ネット資料を見ながら自作しました。真鍮線をハンダ付けし、プラロッドとともに形作り、小さなプロペラを作ってみました。この装置から操縦席に流れているコードは実機の写真で確認できましたが、それはオミット。ちと勉強不足のためコレがなんの装置かは明確には分かりません。スミマセン。

(20胴体パーツ01) 


(21胴体パーツ02)



で、機体は完成です。

(22完成01)


 (23完成02)



例によって、簡単に水上ディオラマにしてみました。
今回は透明レジンを使用しない方法で、リキテックスによる艶出し方法です(笑)
まずはフィギアを2体。プライザーをベースにコート、ゴーグル、ベルトなどを付けてやります。雰囲気で塗装して完了(笑)……雰囲気といっても、一応ウィンド・ソックなんぞの本を参考にしながらの塗装です。

(24フィギア01)


(25フィギア02)



海面は……
フロートにアルミホイルを貼り付けます(笑)
タイル等の目地材を流し込んだベースにこのまんま押し付けます。

(26ディオラマ01)


 (27ディオラマ02)


 (28ディオラマ03)



ベースの収縮がなくなるぐらいに乾燥したら、機体を外します。アルミホイルを取り除いてアクリル絵の具で「海色」に塗ればオッケー!

(29ディオラマ04) 


(30ディオラマ05)


 (31ディオラマ06)


 (32ディオラマ07)



あとは、リキテックスの3つのマテリアルを使えば、海面(っぽいの)ができます(笑)
前回も書きましたが、グロスポリマーメディウムでツヤツヤとおおまかな凹凸をつけて、ジェルメディウムで波を再現、ブレンデッドファイバーで波頭を作ります。適当にエナメル塗料のホワイトで強弱をつければ海面が完成。

(33ディオラマ08)


 (34ディオラマ09) 


(35ディオラマ10) 


(36ディオラマ11)



フロート跡に飛行機のフロートをはめ込んで、フィギアを載せれば完成です。

(37ディオラマ12) 


(38ディオラマ13)


 (39ディオラマ14)


 (40ディオラマ15)


(41ディオラマ16)


今回は複葉機ではありませんでしたが、このハンザブランデンブルクW29は第一次大戦においてはなかなか知名度もあり魅力ある水上機です。
また、思った以上のに大きく、迫力もありました。
机上に出現する、ヴィンテージプレーンのワンシーンほど、私にとって酒の肴になるものは他にありません(笑)


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