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   青島プラモ日記(その8)
MIG- 17 (ホビーボス 1/48)

by 田口博通



 クリスマス前の師走のあわただしい12月となりました。ここ山東省青島でも本格的な冬突入で、寒い日が続きます。私が住んでいる海岸沿いの東海路と山東路の交差点は 吹き抜ける風が ものすごく、どうも青島で一番寒い場所と言われているようです。
海岸から200Mくらい奥の香港路から北側では、風も和らぎ 数℃ 暖かいとされているらしいです。
中国は日本と違って、クリスマスはあまり盛んでなく、商店の飾りつけなどもあまりありません。中国の正月気分が盛り上がるのはなんといっても春節(旧正月で今年は2月)ですから、12月は静かなもので、日本のどこを歩いてもリンリンリーンとクリスマスソングが流れてくる喧噪が懐かしく感じます。

朝もやの冬、青島に上がる朝日



さて、今月は1機出来上がりました。48筆塗の MIG17 です。



 ホビーボスから 1/48 MiG-17 フレスコEとして発売されていますが、機体の小型さの割には 箱がとにかくでかい。 いつもの書城近くのフライングタイガー模型店で買い込みました。最近 この店の看板をよく見ると 「飛虎模型商店」ではなく「飛虎隊模型商店」と書いてありました。フライングタイガーではなく 正式にはフライングタイガース ですね。 なるほど、なるほど シェンノートの飛行隊名から 採ったようです。 
今回購入したMIG17 48で箱がでかいのに なんと 80元 つまり日本円で1000円です。マー安いこと。デカールは ソ連機と某○国機が選べるようですが もちろんソ連機といたします。



最近の某○国 青島の状況ですが、反日デモの騒ぎは いったんは収まったように見えたのですが、実は、、
青島領事館から「安全に関する注意喚起」として
在青島日本国総領事館緊急一斉通報なるものがメールで舞い降りて来るシステムに加入しているのですが、11月20日にも いきなりメールが、、。

「11月19日夜、青島市平度市内の路上で、帰宅中の邦人が見知らぬ中国人男性2人から暴行を受ける事案が発生しました。
 皆様におかれましては、以下の点に特にご留意願います。
○ 夜間の外出、特に一人での外出時は注意する。(深夜の外出は極力避ける。)
○ 夜間に外出、飲食をする際は現場の状況に注意し、異変を察知した場合はその場を立ち去るなどの危険を回避する行動をとる。
○ 公衆の場(公共交通機関利用時含む)での言動、声の大きさ、態度等に注意する。
○ 万一、身の危険を感じた場合は、直ちに公安当局に通報する(110番)。 」

との警告が毎度のごとく舞い降りました。 (毎回 まるで他人事のように、後半の文面が同じなのも、手を抜いていやがると思いますが、そこは ガードで守られてばっちり安穏に暮らしている外務省出向のキャリアお役人と 一人で中国の街中を行き来している我々民間人の 感覚の違いでしょうから いたしかた ありますまい。)
 前日の11月19日にも、11月14日に隣の都市 煙台でやはり暴行事件が発生したとの警告メールを受け取っていたばっかりで、 青島付近では 日本人が襲われる事件が散発しており、まだまだ外に安心出られる状態ではありません。

 「君子危うきに近寄らず」、お国のとばっちりで 個人が襲われてけがをしても シャレにもなりませんから、早く日本に帰りたいところです。が、仕事もありますから、今すぐ そういう訳にもいかず、健康的に自宅でプラモ作りに励むことにしました。

製作


日曜日 いつもは ボーッとしている午前中から ばっちりと製作にとりかかりました。
おきまりのコクピットから入ります。
射出座席は4つの部品からできていまして、マーマーの出来です。コクピットは箱組です。細かく塗装をして組んでいくのが 通常の手順ですが、コクピットの塗料がありませんので、バリだけとって 接着して先に進みます。

 

コクピットを胴体前部に組み込みます。前脚収容部とコクピット床が一体で 意外と組みたて易くできています。問題は? ハイ、重りを入れる場所がないところです。
効率は悪いのですが、コクピット後ろの空間に粘土をつめこんでおきましょう。

 

エンジンは たくさんの部品でできていまして組み立てが楽しめます。
エンジンを前部胴体にとりつけるエンジン架が細くて 壊れやすいのがタマニキズです。もしこのキットを組み立てる方がおられましたら エンジン中心に太いシンチュウパイプでも通しておけば丈夫になるでしょう と 軽く 言ってみました。

 

フラップは閉開選択式です。下した位置で接着しました。
胴体後部は別に組み立て、前後 合わせると 形になりました。
接着剤が固まるのを待って、平日の夜、ナイフをたてて接合面を整形しました。

 

塗装

さて、次の日曜日、いよいよ塗装にとりかかります。 全面を艶消し黒に塗りたくり 下地塗装としました。ピカピカシルバーが、欲しい方は 艶あり黒がいいでしょう。
その上に、Mrカラー8番シルバーを細筆で塗ってゆきました。

  

縦、横、斜め、斜め、と繰り返し、最後に翼は気流方向に、シルバーの刷毛目をつければ 第一次塗装が完了です。ここまでで 半日でした。
その夜、乾いたところで、テープでマスキングしながら 黒を混ぜて調子を変えたシルバーで塗り分けて、変化をつけてみました。
脚収容部などは、手元にあった オリーブドラブで塗ってみました。
どんどん 完成してゆくのがわかります。オー快感快感です。

 

デカールを貼り、小物をつければ 完成となりますが、手塗りで銀塗装が厚いため、重厚な感じになりました。ピトー管が両翼端にあるのがチャームポイントだったのですが、写真を撮るときに右翼のピトー管を折ってしまったようでした。


 
実機のMIG17というと、MIG15にレーダーをつけたような、中途半端な機体ですが、そこは 赤い星を身にまとうと 精悍に見えます。
その形態に末期ドイツの試作ジェット機の流れを感じるのは 私だけでしょうか?

手塗りの銀塗装も なかなか 味のあるものでした。
それでは 再見






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