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   青島プラモ日記(その10 最終回)
飛虎隊模型店

by 田口博通


 新年 おめでとうございます。日本の正月は1月1日ですが、中国の正月は 皆様ご存じのように 旧正月で 春節といいます。今年の春節は2月9日(おおみそか)から1週間です。 日本のお盆休暇と同じく 中国中の人達が一斉に田舎に帰ろうとし、民族大移動でごったがえす喧噪の季節です。
 小生、その喧噪前に、2年間の中国青島勤務を終え、日本に帰任してきました。反日運動を始め、食の安全、住の安全でも問題が多かっただけに、正直 無事に帰国でき 安堵しております。
 もっとも、私が指導していた中国人の若いエンジニア達は 「なぜ メルトダウンの放射能でひどく汚染された日本に帰るのか、命は大丈夫なのか、田口さんはずっと中国に住めばいいのに」と 本気で心配してくれています。 こちらはなんだか訳のわからない材料が入った食べ物と 汚染空気(中国では「空中毒」と言いますが) で中国で早死にするのと、日本の放射能で死ぬのと どっこいどっこいのような気がしているのですが、、、
 かの地ではプラモ作りでも塗料の入手で結構苦労しましたので、日本に帰れば 好きなだけプラモデルが作れると思うとそれだけでもうれしい限りです。
 
 さて、プラモデル方面では この2年間の青島生活を縫って完成したのは次の5作でした。 
アカデミー72 F-89 スコーピオン
アカデミー48 ミラージュⅢ
ハセガワ48 飛燕
トランペッター48 MIG17
青島プラモ日記で紹介できなかった タミヤ1/6 ホンダ ダックス

そして 半完成で終わったのが 
アカデミー72 カタリナ 

かさばりますので、いずれも 日本に持ち帰りができず、現地に放置して来ました。

半完成で終わった アカデミー72 カタリナ
箱絵
大型機を無塗装素組で作ると気持ちがいい。
艶消し黒で塗りたくり、銀で上塗り、いずれも筆塗です。
残念ながら 塗装の途中で 時間切れとなました。


今回で青島プラモ日記も最終回ですので、
 青島でお世話になった? 飛虎隊模型店 (FLYING TIGERS MODEL)を紹介しましょう。

 このお店、知る限りでは 青島の新市街では唯一のプラモデル店です。
場所は 青島新市街中心部 香港中路の書城の角、燕儿島路を北に曲がり、5分くらい歩いた右側にあります。書城バス停のすぐ前、リッチベーカリーの左横にあるのですが、見落としそうな看板です。 店主は 20代のまだ若いお兄ちゃん、時々 母親らしき おばちゃんも陣取っていますので、親の援助でできた店かもしれません。
このお兄ちゃん、かなりのミリタリーマニアで いつも 軍装をしております。 

青島の飛虎隊模型

青島の飛虎隊模型(FLYING TIGERS MODEL) 入口 店主の若い中国人お兄ちゃん、
ご覧のとおり ミリタリーマニアです。



 店内は どこの国も同じで、プラモの商品棚と塗料棚があり、奥には 小さいながら、完成品を飾るショーケースがあります。
ドラゴン、ホビーボスなどのAFVキットが中心ですが、 日本製ではタミヤ、ハセガワ。多いのが 韓国アカデミーとレベル イタレリのキットです。
意外に思われるかもしれませんが、輸入キットは 日本と買うのと同じ値段で買えます。
また、中国製キットは 1/72で70元近辺なので、日本の 1/3という所でしょうか。

塗料棚は グンゼ、タミヤの日本製が多いのですが、品切れの色も多く、空き列が目立ちます。
で、店主とお友達連中が パソコンでインターネットゲームにかじりついている、これも 日本でよく見る光景です。

 
店内風景 中国メーカー(ドラゴンなど)
外国メーカではレベル、タミヤ、ハセガワ、アカデミー
右が商品棚、左に塗料棚、奥がショーケース
じっと 品定めをする客。これも日本と変わりません。

 以前、上海に住んでいた時には 豫園の近くのプラモ店に よく行きました。上海の店は天井高くまで プラモの箱が積み重なっていました。青島は 山東省の突端、中国では 辺鄙な都市です。交通の不便さもあってか さすがに 少し 商品の入荷は少な目です。


それでは 最後に 青島プラモ日記で紹介できなかった タミヤのホンダ ダックスの雄姿を紹介します。 タミヤから久々に再販なったもので、青島でも高く 360元で、青島で購入した中で最も高額なキットでした。一般的な工員さん達の月給の1/4もする日本のプラモの高額さは異常としか思えません。



青島の開発区は 反日運動で日系企業が大きな被害を受けましたが、新市街は 比較的 治安もよく安定しています。
もし 尖閣諸島で日中の軍事衝突がなければ、皆様も 春から夏は気候もいいので、青島を 観光訪問されては いかがでしょうか。その際には ぜひ 青島の模型店をのぞいて見てください。「百聞は一見にしかず」 新しい発見があること 請合いです。

小生も2年間の青島生活も無事に終止符を打ちました。
 再見 青島!


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Vol50 2013 February    www.webmodelers.com /Office webmodelers all right reserved /editor Hiromichi Taguchi 田口博通
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