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「Roland DⅥb」 (MAC1/72)

by yoshiyuki

 

こんにちは、Yoshiyukiです。
春らしくなってきましたね。
さて、今回のお題は「MAC」のローラントD6bでございます。
木製モノコックのなかなか魅力的な機体です。

(2キット01)


実機は1917年10月に、LFG(ルフト・ファールツォイク・ゲゼルシャフト)社のラインホルド・リヒターによる設計で半モノコックの軽くて強い構造を持つローランドⅥが誕生しました。LFGとヨハニスタール航空運輸有限責任会社LVG(ルフト・フェアケーアス・ゲゼルシャフト)との混同を避けるため、後にローラントで統一されたようです。
現在のボートにも使われる「よろい張り」の、合板を張り合わせた流線型の美しいフォルムはデザイン的にも優れたものでした。
質の悪かったアルゴスエンジンからダイムラーメルセデスに変える間、ファルツ社がローラントのノウハウを学び同様の合板ボディの戦闘機を開発しています。
DⅥが配備されてもフォッカーD7を好んだパイロット達には、運動性能の違いが受け入れられず、人気はいまいちだったようです。トレーナーとして使用された後、戦後はチェコスロバキア空軍等に供給されました。
翼幅9400㎜、長さ6400㎜、最高速度190km/h、重量655㎏、乗員名1名。

で、キットです。パーツは思った以上に少なめでエッチングパーツが少々。
いつものようにランナーから必要パーツを切りだして、下準備をしちゃいます。

(3キット02) 


(4キット03)


今回は翼表裏全面がローゼンジパターンなので、デカールはありましたが、塗装としました。デカールをスキャンしてグラフィックソフトでパターンをトレースします。色のナンバーを振り分け、そしてプリントアウト。ナンバーごとにデザインナイフでくり抜き、天地左右をセロテープで補強します。

(5ローゼンジ01)


(6ローゼンジ02)


 (7ローゼンジ03)


 (8ローゼンジ04)



キットパーツを台紙にレイアウト。今回使用した色はガンダムカラーを含めた写真の4色(翼表面)。まずはザクのグリーンを全体に吹きます。

(9ローゼンジ05)


 (10ローゼンジ06)


 (11ローゼンジ07)


パーツを台紙に固定して、くり抜いたパターンの紙を乗せてセロテープで固定。補強用のテープが役立ちます。そしてパターンの紙を換えて順番……淡い→濃いの順番に吹き付けます。簡単なレタッチで済みそうな感じで、どうにか合うもんです(笑)
裏面も色を変えて同様に作業。

(12ローゼンジ08)


(13ローゼンジ09)


 (14ローゼンジ10) 


(15ローゼンジ11)


(16ローゼンジ12)


(17ローゼンジ13)


(18ローゼンジ14)



リブテープの色は表がブルー、裏面はピンクとしました。
この色は決まりのようなものがないようで、結構アバウト。

(19ローゼンジ15)


(20ローゼンジ16)


(21ローゼンジ17)


エンジンは上っ面が見えるだけなので、ディティールアップはせず、塗装のみです。

(22エンジン01) 


(23エンジン02) 



コクピットです。レバー類と操縦桿、計器パネルは自作しました。フットペダルは付随のエッチングパーツ。シートベルトはマスキングテープの細切りです。それぞれ塗装してエンジンとともに組み込み、胴体を合わせて接着します。胴体脇から出ているワイヤーは、翼が付くと作業が困難になるので予め装着。

(24コクピット01)


(25コクピット02)


(26コクピット03)


(27胴体)



胴体は全面が木目塗装です。ベースホワイトを吹きつけ乾燥後、イエローを多めに調色したものを吹きつけ、乾燥後に面相筆を使用し、濃い目のブラウンでメリハリをつけていきます。機首・カウルのシルバーは、ガイアのブライトシルバーで筆塗り。乾燥後にエナメルのクロームシルバーで点々をつけます。

(28木目塗装01)


(29木目塗装02)


(30木目塗装03)


(31木目塗装04)



小物の接着後、デカールを貼ってやっと天の字(笑)

(32デカール)



支柱の接着はカバネストラットから。パーツが若干太くダルダル感は否めないのですが、複雑な形状のため自作は断念(笑) 微妙な角度なのでトロトロセメントで一旦接着したあと半乾きの状態で低粘度の瞬着をパーツ翼間にほんの少し盛り付けます。パテ代わりです。
こういうカバネストラットの場合、若干狭めて接着し、胴体を挟むようにすると固定しやすくなります。翼間ストラットは真鍮製ですり合せながらはめ込んで接着、固定。

(33カバネストラット)


(34ストラット01)


(35ストラット02) 



今回はターンバックルを再現してみました。0.2の真鍮線に銅線を巻きつけて極小のスプリングを作り、リギングの際に必要個数を通してアイボルトに接着します。この表現は張り線の数が少なければなんとか見られますが、ゴチャゴチャと張り線が多いと72では少しうるさいかも(笑)。複葉機の張り線は弛んでいるとかなり興醒めなので、ピーンッ!と張るようにしています。

(36ターンバックル)


(37リギング)


主脚は真鍮製のストラットを利用しました。形状が形状なので非常に曲げ辛らかったのですが曲げる箇所をペンチ等で固定して少しづつ曲げていきました。焼きなましが良かったのかも(笑) 錆色に塗装した排気管、ラジエター用の真鍮線等を接着し、タイヤを装着して完成です。別売りのパーツで車輪はスポーク仕様としました。

(38主脚)


(39排気管)


(40完成01)


(41完成02)


今回も簡単なディオラマ仕立てに。
フィギアはプライザーです。モールドを削ぎ落としてタミヤのエポパテで作り直し、エナメルで塗装。ベースは100均の写真立てにタイルの目地材を流し込み、シーナリーパウダー等を接着。ポイントとしてドライフラワーの枝ぶりのいい部分を植えました(笑)

(42ディオラマ01)


(43ディオラマ02)


(44ディオラマ03)


(45ディオラマ04)


(46ディオラマ05)


(47ディオラマ06)


(48ディオラマ07)


(49ディオラマ08)


(50ディオラマ09)



今回もお付き合い、ありがとうございました。
ご覧の皆様もぜひ、機会があれば複葉機を作ってみましょう!


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