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「Newport11 Bebe」(TOKO 1/72)

by yoshiyuki


 

こんにちは、Yoshiyukiです。先日の5月18日19日と二日間に渡り、静岡ホビーショーに行ってきました。毎年のことながら、凄い熱気とパワーが感じられ、歳ともに失われかけていく模型に対するモチベーションを頂いてきたような気持ちです(笑)
今年は複葉機のブースも増えたようですし、ウイングナット・ウイングスのおかげで各ブースでも迫力ある1/32スケールの複葉機が並んでいたように感じました。
さて、会場でご覧になった方もいると思いますが、今回はTOKOのニューポール、ロシアのマーキングです。小さいので「Bebe」(赤ちゃん)という愛称がつけられました。

(2キット01)



キットはローデンボックスバージョンのTOKO。ランナー2枚と4機分のバリエーションのデカールという構成。かなり細かいパーツもあるのでランナーから切り離す際は注意が必要です。

(3キット02)



実機はギュスターヴ・ドラージュによるレース仕様の設計で、1914年ゴードン・ベネット・トロフィーの連覇を狙っているところで第一次大戦が勃発し、そのまま戦闘機として生まれ変わりました。もともとレース仕様だったため運動性能は抜群で、小さめの下翼とV字型のストラットの組み合わせが良好な視界を生み出し、ギヌメールやナンジェッセーらのエースパイロットに愛用されました。高性能で操縦しやすいため、フランス本国のほかロシア、イギリス、イタリア、ベルギー、オランダ、アメリカなど各国で使用されました。
翼幅7550mm、長さ5800mm、最高速度156㎞/h、重量480㎏、乗員名1名。

コクピットからの製作です。床板を接着して計器版等は自作、シートはキットのパーツを利用。シートベルトはマスキングテープの細切りに銅線で作った金具を装着しました。
それなりに塗装して終了です。

(4コクピット01) 


(5コクピット02) 



エンジンはモールドも良く、塗装しただけです。収まりが少し悪いため、カウルの内側を多少削りました。

(6エンジン01) 


(7エンジン02)



機首は整備用のパネルをプラ版で張り、排気管を真鍮管にしました。
単色塗装なのでメリハリの一環です。

(8機首) 



上翼の中央には2つのヒートン状の金具がついていて、これをエルロンコントロールホーンと言い、操縦桿と連動して翼の中のロッドを動かしてエルロンを可動させます。
ドイツ機やフランス機によく見られる装置です。キットはモールドで再現してありましたが、目立つところでもあり、太めの銅線で作ってみました。

(9エルロンコントロールホーン01)


 (10エルロンコントロールホーン02) 



やっかいなのは風防でした。削り取って透明パーツで形作り枠を塗るという方法のほうが良かったような気がします(笑) モールドはそのままに、開口して透明のプラ版をはめ込みました。

(11風防01) 


(12風防02) 


(13風防03)



尾脚も胴体と一体モールドでボテっした感が否めないので、一旦切り離してプラの角棒を接着し、ジャンクパーツで固定しました。

(14尾脚01) 


(15尾脚02) 



デカールを貼り、小物類を塗装してやっと天の字に。主翼・尾翼・胴体はシルバードープの単色塗装です。機首は風防より前方とカウルが金属。ここもメリハリを出すように塗装しました。どうも単色塗装はのっぺりとした感があり、巧く塗れず苦手です(笑)

(16塗装01)


 (17塗装02) 


(18塗装03) 



さて楽しいリギングの前にストラットの接着、上翼の棟上です(笑)
上翼が載るとリギングしづらいところは予め糸を装着しときます。今回も糸は鮎釣り用のテグスです。
ストラットはV字型なので比較的に楽に作業できました。2箇所の接着面がある上翼にまずは接着。半乾きの状態で下翼に載せる感覚で接着。 

(19リギング01) 


(20ストラット01) 


(21ストラット02) 



で、本格的に糸張りです。今回もターンバックルの表現に極小の自作スプリングを活用しました。

(22リギング02)


(23リギング03) 


(24リギング04)


 (25リギング05) 


(26リギング06) 


(27リギング07)



主翼のセンター上部に機銃というのはBebeの特徴でもあります。これはプロペラと干渉しないように主翼上部に装着されていたという、なかなかアナログな考えでした。機銃の弾道は付随しているワイヤーをコクピットで微調整するという……実にアナログで大らか(笑)

(28機銃01)


 (29機銃02)


 (30機銃03)


 (31機銃04)



今回も簡単なディオラマ風に仕上げるので、フィギアを一体置きます。
プライザーの民間フィギアのポーズを変え、エポキシパテでちょいと改造。セーター風に塗装したりしちゃいます。

(32フィギア01)


 (33フィギア02)


 (34フィギア03) 



ベースもいつものようにダイソーのフォトフレーム。タイルの目地材を流し込み塗装します。鉄道模型用のシーナリーグラスを適当にばら撒いて水生ボンドで接着。ポイントでドライフラワーの細い枝を植えました。今回はロシア=寒い=雪ということで雪景色にしてみました。雪の表現は重曹です。シャビシャビにした水性ボンドをベースに置く感じで塗り、重曹を茶漉しでランダムに撒いていきます。時間が経つとちゃんと定着してくれます。

(35ベース01) 


(36ベース02) 


(37ベース03)


 (38ベース04)


(39ベース05)


 (40ベース06) 



フィギアと飛行機を瞬着で固定して完成です。

(41完成01)


 (42完成02)


 (43完成03) 


(44完成04) 


(45完成05)


(46完成06)


 (47完成07) 



今回もお付き合い、ありがとうございました。

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Vol56 2013 June     www.webmodelers.com /Office webmodelers all right reserved /editor Hiromichi Taguchi 田口博通
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