Home > レベル・ファイターシリーズを追って (Bf109G異聞 スペイン)


レベル・ファイターシリーズを追って
(Bf109G異聞 スペイン)

by  コルディッツ

  Bf109のデビューはスペイン内戦でした。ドイツの支援を受けて内戦を勝利したフランコ
は、第二次世界大戦では巧妙に立ち回り、枢軸側に殉ずることなく、その死まで政権を
維持しました。しかし冷戦が深刻化して、アメリカの支援を受けられるようになるまでは、
スペインは国際社会から爪弾き状態にあり、その軍備も国産開発で賄うしかありません
でした。戦争中にドイツからBf109Gの機体25機分が送られましたが、ダイムラー・ベンツ
DB605エンジンと尾部がなく、結局イスパノ・スイザエンジンを搭載した機体イスパノHA
1109トリパラ(3枚ブレード)と発展型のHA1112-K1Lが戦後に生産されました。その後
ロールスロイス・マリーンエンジンとロートル社のプロペラで付けたイスパノHA1112-
M1Lブチョン(ペリカン)が生産されました。HA1112から改造されたり、ルフトバッフェ風
の塗装をしてBf109としてエアショーや戦争映画で大活躍しているのは、皆さんご存じの
ことと思います。
 スペイン版メッサーの純粋な機体は、マドリッド郊外のクワトロ・ビエントス空軍基地に
隣接したスペイン空軍博物館で見る事が出来ます。ここにはHe111Eも展示されていま
すので、ルフトバッフェ・ファンとスペイン内戦のファンならば必ず訪れた方が良いと思い
ます。博物館には2度行きましたが、地下鉄10番線のクアトロ・ビエントス駅から1キロ
位歩くのが、一番確実かと思います。最初の時はタクシーで行ったのですが、運転手が
博物館を知らず(!)、運転手仲間に聞いたり、予期せぬ方向へ走ったりしたので、拉致
されるのではと不安になりましたから(笑)。

 スペイン空軍博物館のイスパノHA1112-K1L 2004年10月撮影。


武装は20mm機関砲×2、80mm8ロケット×2






イスパノHA1112-M1L ブチョン
 武装は20mm機関砲×2、80mm8連ロケット弾×2






フィアットCR32




ポリカルポフ I15チャタ(レプリカ)
 
右側面は共和国空軍塗装、



左側面は反乱軍勝利後のスペイン空軍塗装。


ハインケルHe111Eペドロ













HA200サエタ。戦後のメッサーシュミット教授の作品ですね。


ジャイロコプターはスペイン人ファン・デ・ラ・シエルパが発明しました。



屋外にも多数の機体が展示されています。


ドルニエDo24T3



ノースアメリカンF86F


スペイン版Ju52のSasa352


ユンカースJu52/3m


 88mm砲だと思うのですが…



Home >レベル・ファイターシリーズを追って (Bf109G異聞 スペイン)

Vol.62  2013 December.     www.webmodelers.com /Office webmodelers all right reserved /editor Hiromichi Taguchi 田口博通 /無断転載を禁ず  リンクフリー

「webモデラーズ について」 「広告のご出稿について」


資料記事


TOTAL PAGE