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誌上個展

ハセガワ1/72航空機シリーズに寄せて

株式会社ハセガワ  代表取締役専務 長谷川勝人

 いつもハセガワ製品をご愛顧いただき、誠にありがとうございます。Internet無料模型誌 月刊webmodelers 様よりご丁寧な寄稿のご依頼がありましたので、ハセガワ1/72航空機シリーズについて書かせていただきました。 

 皆様ご存知なようにプラモデルの始まりは、1936年、イギリスのIMA社 (International Model Aircraft Ltd.) がフロッグのブランドで発売したペンギンシリーズと言う三種の1/72航空機です。イギリスでは、位取り記数法に十二進法が使用されていましたので、その後のスケールモデルでも十二の倍数が用いられることが多くなりました。  それゆえ現在50才以上の世代は、プラモデルの王道は1/72航空機であるとの 認識が強いものと思われます。また戦後、各国にプラモデルメーカーが乱立し、プラモデルは男の子のインドアホビーの代表として大流行しました。


 ハセガワは、1961年(昭和36年)第一弾のプラモデル、ヨット:バリアント(ノンスケール)を発売しました。従来、ハセガワ初のプラモデルは、グライダー三種と言われてきましたが、どうやらその後「飛行機のハセガワ」と称されたことによる誤認が定説となってしまったようです。

ヨット:バリアント(ノンスケール)

 それから約一ヶ月後、1/1300 ミズーリが発売され、その年の暮れから1962年新年にかけて1/50グライダー三種が発売されました。

1/1300 ミズーリ




1962年(昭和37年) 1/450大和、武蔵を発売。翌年1963年春、初の戦闘機モデルとなった1/90  F-104Jが発売されました。その約 二ヶ月後、初のレシプロ戦闘機、1/70 P-51Dムスタングが発売されました。
 
 
 こうして開発は順調に進みハセガワは、プラモデルメーカーとしての道を歩み始めましたが、海外に製品を売ろうとするとさっぱり売れません。どうやら国際的な飛行機のコレクションスケールが1/72であることが判明したのがこの頃、1965年(昭和40年)の事でした。


 翌1966年(昭和41年)5月、ハセガワ初の1/72モデル、F-4C, F-4K ファントムが発売となります。同年には、ミグ21、F-104J、F-105D、二式大艇なども1/72で発売されています。
 
これ以来、1/72航空機 シリーズは、ハセガワを支える屋台骨として現在に至っております。このシリーズは、ハセガワある限り続けていく、まさにハセガワの中心的存在であるシリーズと考えております。
F-4J


F-104J


 私自身は、幼稚園に入る前からプラモデル漬けの少年時代を送っておりました。飛行機、戦車、自動車、艦船、サンダーバードなんでも作っておりました。
当時、ハセガワの完成品を作っていたN氏に手ほどきを受け、タイヤはツヤ消し黒をそのまま塗らない等々、たくさんのテクニックを子供の頃から伝授していただきました。
私は「ものつくり」の基礎をプラモデルから学んだことを確信しています。最近の学生は、子供の頃プラモデルを作ったことがないから立体把握が出来ない、と言う大学の先生たちの嘆きもよく耳にします。自分一人の楽しみにせず模型作りの楽しさを若い世代に伝えていきたいと考えております。


拙い文章にて失礼いたしました。
今後ともハセガワ製品ご愛顧のほど切にお願い申し上げます。

株式会社ハセガワ  代表取締役専務 長谷川勝人



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Vol.64 2014 February.   www.webmodelers.com /Office webmodelers all right reserved /             editor Hiromichi Taguchi 田口博通 /無断転載を禁ず  リンクフリー

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