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38(t)戦車 & マルダ―Ⅲ

by  コルディッツ

 ヘッツアーに続いて、チェコ戦車38(t)の紹介をさせていただきます。私がフジミ1/76
のヘッツアーを量産していた高校生の頃は、38(t)の足回りがそのままヘッツアーに流
用された、と聞いていました。それが最近の文献によると、38(t)が直線的にヘッツアー
に「進化」したものではないようで、まだまだ新事実は出てくるのだと感心しました。
 38(t)戦車は、第二次世界大戦初期のドイツ機甲師団の主力戦車と考えても間違い
ないと思います。チェコ併合によって独軍に、自軍の主力の一号戦車、二号戦車よりも
優れた38(t)戦車を配備出来た事が、対フランス電撃作戦の勝利につながった訳です
し、またチェコの工業力は終戦までドイツの戦争遂行を支えました。(それ故ハイドリッヒ
は暗殺される必要があった?)

独ソ戦開始とともに38(t)は一気に時代遅れとなってしまいましたが、その改造された
車台は応急的に対戦車自走砲マルダ―Ⅲとして活用され、さらにヘッツアーに進化し、
戦後もスイス軍で働き続けたのですから、初戦のポーランド戦役から終戦のプラハ解放
戦まで活躍した、WWⅡ最高のワークホースだったと思います。
 38(t)戦車はドイツのムンスター戦車博物館にG型のハイブリッド車両が、また原型に
なったLTP軽戦車(ペルーに輸出目的で開発された)が、ジンスハイムの技術博物館で
展示されています。ジンスハイムには38(t)の車台を生かしたマルダ―ⅢH型(75mm
対戦車砲装備)も展示があり、ドイツは戦車王国だったことを実感しました(笑)

スウェーデンのストレングネスのアーセナル戦車博物館には、スウェーデンでライセン
ス生産された38(t)戦車ーStrv m/41が、スロバキアのバンスカー・ビストリッアにある
民衆蜂起博物館には、スロバキア軍がドイツ軍に対して使用した38(t)が展示されて
いるようですが、残念ながら未見です。    


ムンスター戦車博物館にて  2012年11月撮影














 ジンスハイム オートテック博物館にて LTP軽戦車 2012年11月撮影






 マルダ―Ⅲ 






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Vol68 2014 April   www.webmodelers.com /Office webmodelers all right reserved /editor Hiromichi Taguchi 田口博通
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