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レベル・ファイターシリーズを追って (F2A)

by  コルディッツ

 ブリュスターF2Aバッファローは駄作機と評価されているは、皆様ご存じの事かと。
 援助としてイギリスに送られるも、欧州戦域では使えないとマレーに送られ、零戦や
隼にボコボコにされるし、ミッドウェーでは有利な迎撃側なのに駆逐されてしまったし、
評価は的を得ていると認めざるを得ません。しかしフィンランドに送られたバッファロー
だけは、ソ連空軍相手に大活躍し、フィンランド空軍に多数のエースを誕生させ、さらに
パイロット達から「タイバーン・ヘルミ」(空の真珠)と絶賛されたことも、またご存じのこと
と思います。(ただ当時の米ジャーナリストのルポには、フィンランド軍人からロクな戦闘
機も寄越さないで、と非難されるシーンがありますが…)

 フィンランドで使われたバッファローは、最初の量産型F2A1をスペックダウンしたもの
で、B-239と呼ばれています。私がプラモデルを作り始めの頃、バッファローのキット
はレベルかアオシマで、当然のようにレベルを選びました。何とかフィンランド空軍機に
と、改造を企てた事もありましたが、イマイチでした。その後1/72ではエアフィックスと
マッチボックスからリリースされましたが、両社ともフィンランド空軍版への展開は考慮
しておらず、がっかりしました。ハセガワからB-239が出てフィンランド空軍フリーク
としては、一応満足ですが、そろそろエアフィックスかスウィートから新作として出して
もらえないものでしょうか。零戦の仇役としても最高と思うのですが…
 バッファローの実機は存在しない状況が長く、フィンランドの中央航空博物館にある、
同国で主翼を木製化し、ソ連製M63空冷星型エンジンをつけたコピー機「VLフム」と、
ヘルシンキのバンター国際空港近くにあるフィンランド航空博物館でB-239(BW-
393号機)の垂直尾翼等の残骸から偲ぶしかありませんでした。
 しかし最近になってフィンランド中央航空博物館では、たぶん湖水から引き揚げたB-
239(BWー372号機)の展示は始めました。またアメリカでもレストアを始めたという
ニュースを読んだ覚えがあります。駄作機の評価は拭えないと思いますが、今後は拝観
する機会は増えそうで、楽しみです。
 フィンランド航空博物館はバンター空港から徒歩10分位です。ヘルシンキ駅前のバス
ステーションから空港行きの路線バスは、航空博物館前停留所にリクエスト停車します
ので、車内のブザーを鳴らします。空港行きのシャトルバスは別ルートになりますので、
航空博物館には寄りませんので、ご注意ください。
  


 フィンランドで販売されていたレベル1/72のB-239。中味はF2Aのままです。 




 フィンランド中央航空博物館のB-239(BW-372) 2013年11月撮影












 フィンランド中央航空博物館に展示されていたVL-フム 2003年8月撮影






バンター空港近在のフィンランド航空博物館のB-239(BW-393)の残骸。
 2013年11月撮影




 同博物館のUTI-4(I-16UTI) いつかご紹介したいです。




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Vol69 2014 May   www.webmodelers.com /Office webmodelers all right reserved /
editor Hiromichi Taguchi 田口博通
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