その後のある日、息子といっても大人だが、なぜか一緒に東京タワーに登った。下の展望台までは歩いて上がれるというので行ってみよう、ということになったのだ。“チャンス到来だ!この機を逃してなるものか”の心を隠して、いざ東京タワーへ。歩いて上がるのは思ったよりも簡単で気持ちが良かったということで、さっそく展望台のお土産店で「お土産」を探す。・・・「あった!これだ!」。
キットは外側だけの網目を透けたようなオレンジ色で成形した超安っぽいもので、内部に豆電球を仕込んで電飾する構造になっていた。そうだ、このプラモデルは実物がどうのこうのじゃなくて、プラモデル独自の感性で東京タワーの印象を具現化していたのだ。これは、いい!・・・けれど作るの難しそう、この脚がくっ付くのかな、プラも硬そうだし・・・。プラモデル用のセメダインチューブはあるけど・・・。 |
|
いまでも売っているのかどうか分からないけれども、東京タワーの売店でしか売っていないという昭和30年代みたいにレトロなプラモデル。完成した姿を想像するだけで、ずっと作らないでいるような気がする。子供のときに見た、あのカッコいい姿よりもカッコよくできないように思うのだ。値段?
忘れたけれども、結構高かった気がするし、入場しないと買えないし。まあ、いいか、子供のときの思い出が買えたのだから。 |