<U-28号事件:1933年12月19日付Deutsche Allgemeine Zeitung紙>
第一次大戦下の1915年、、哨戒中のドイツ海軍潜水艦U-28はフランス西海岸沖においてイギリス商船イベリアン号を発見、U-28はただちに魚雷により同船を撃沈した。そして商船沈没の数秒後、ボイラーの誘爆と思われる大爆発が水面下でおこり、船体の残骸が空中高く舞い上がった。ところがこの瞬間、同時に巨大な生物が10m以上も海面上に放り出されるのを、戦果確認を行っていた艦長以下複数の乗組員が目撃する。その後、そのまま海中へと姿を消してしまった当該対象は、後日、軍本部に提出された報告書では「ワニに似た頭部と二対のヒレ状四肢を有する全長20mの大型生物」と記録されている。敵船監視について日常的に訓練を行っている水兵たちがサメやクジラなどの他種生物や船体の残骸を誤認する可能性は低く、現時点において、本記録はモササウルス類に代表される白亜紀後期の海棲爬虫類の現存に関する重要な知見と考えられている。 |
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これは水中爆発の衝撃の凄まじさを知らない素人による作り話であることは自明ですが、一般に水棲未知生物はその部分しか目撃されにくい状況に対して、本話は「爆発による吹き上げで全身像を観測しえた」とした妙味において、私の大好きな海洋伝説のひとつです。
ジオラマはこの話をモチーフに、5cmほどのお菓子のおまけで作りました。 |