Home　 >＜日本航空史＞　 日本最初の女性飛行機操縦士練習生　　上野艶子さん ＜日本航空史＞ 日本最初の女性飛行機操縦士練習生 　上野艶子さん 　　by 加藤　寛之 　日本で最初に飛行機操縦士免許状を取得した女性は、現在の千葉県の津田沼で訓練をした兵頭精さんという方だ。ただしそれ以前に、上野艶子さんという18歳の練習生が日本飛行学校にいたそうだ。大正6、7年ころらしい。まもなく姿を消し免許状は取得しなかったということだが、飛行訓練でよければ国内では上野艶子さんが最初の女性になる。 写真の扇子の右上にある日本髪女性が、その上野艶子さんの肖像らしい。「我国最初の女流飛行家」と注記がある。中央の洋服の女性は、間違いなく大正5年12月に来日した女性飛行家キャサリン・スティンソンさん。当時25歳だったが19歳とのふれ込みだったという。この興行飛行の成功が日本人女性に相当な刺激を与えたということだから、上野艶子さんにとっての心の先生ということになろう。 　 　そのキャサリンさんにはこの扇子の絵の原型らしい彩色された写真絵葉書があって、掲載写真がそれだ。扇の絵は、キャサリンさんと似ていない。そうなると、上野艶子さんも似ているもこの程度ということか。当時の日本飛行学校の規則書には上野艶子さんの写真があるらしいのだが、私はまだ見たことがないので判断できないのだ。あまり詳しい記述ではないが、松村由利子『お嬢さん、空を飛ぶ』（ＮＴＴ出版、2013年）に上野艶子さんのことが書いてある。 　キャサリン・スティンソンさんについては、また機会をあらためて書いてみたい。 　　Home >＜日本航空史＞　 日本最初の女性飛行機操縦士練習生　　上野艶子さん

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