Home  > Fw-190A (レベル 1/72)

誌上個展

Fw-190A (レベル 1/72)

  by 加藤 寛之




 本体はファイターシリーズと同じもので、その後にフレームランナー形式となり武装パーツが追加されたキット。本体は同じなので、東京オリンピックよりも旧い金型になる。濃密な凸リベットと波状の羽布表現、少ないパーツ、それほど似ていない外観という、いかにもファイターシリーズらしいキットである。 今回の本誌特集に呼応して、特に軽く作っている。土曜の夕方に箱を開け、翌日の昼食直後に完成した。もちろん、お風呂に入り、TVも見て、ぐっすり眠り、食べるものもちゃんと食べての、普通の生活をしてのことである。




 コックピットはお人形さんを付ける棒が2本あるだけだから、すぐに接着面を整形して接着。主翼は左右一体の上下分割だから、これも接着面を整形して接着。胴体と主翼はスキマがあるので、そこに0.3ミリ厚のプラバンを挟む工作をし、それで接着。ついでに低すぎる風防をごまかすために、風防を付けるところの胴体に0.3ミリ厚のプラバンを付けて持ち上げておく。これでワクを塗らなければその分だけ大きく見えるということ。 ワクを塗らないとパーツの厚みが白っぽく見えるので、厚み部分に機内と同じ黒色を塗ってある。完全とはいえないまでも、これで相当に目立たなくなる。
 脚はフラフラで位置決めが難しい。何とか接着し、斜め支柱を伸ばしランナーで追加して補強しておいた。




 塗装は、日本が輸入して日の丸を付けた機体にした。その関係で少々機体に手を加えてあり、垂直尾翼のアンテナ支柱や機銃などを付け替え、タイヤのカバーも追加した。資料は『航空ファン』1957年4月号で、これのグラビアページに6枚の機体写真と「Fw-190テストの思い出」という記事が載っている。記事は塗装についても触れており、「記者 機体はどんな色ですか。 荒蒔 グリーンの濃いやつでしたねメッサーより少し明るい色でした。 記者 ジープより青いですか。 荒蒔 そうそう、ジープより少し青いかもしれませんね。 記者 褐色の部分はなかったのですか。 荒蒔 他のはぜんぜんありませんでしたね。なんというかな、下面は一面ウス灰色で、少しきれいですよ。・・・」とある。 それは分かっているのだが、今回も水性塗料で塗る関係で、持っている色の範囲で似たものを使った。側下面色は承知のうえでドイツ機っぽい薄青い色にした。主翼のフラップ部分には点線があり、カタカナで「ノルナ」と書いてある。これは黄色にした。後縁は反射でそう見えるだけかもしれないが、模型的にきれいなので黄色に塗ってみた。プロペラや主翼前縁の黄色は塗ってなさそうだ。「ノルナ」はあってもドイツ機らしい注意書はみあたらないし、ドイツの国籍マークを含めて消した跡がない。全体を塗装した状態で輸入されたのだろうか。デカールは余っているものから日の丸6こを探して貼り、最後にツヤを整えるためにトップコート半光沢をふいて完成とした。




 それにしても、なんと簡単にできるのだろう。形もヘンといえばヘンだがファイターシリーズはこの程度であり、特に支障はない。 塗装もそれなりだけれども、これで私には充分だ。昨日完成したヘルキャットに続き今年2コめの完成品である。


  Home>Fw-190A (レベル 1/72)

Vol.78 2015 February   www.webmodelers.com /Office webmodelers all right reserved /  
           editor Hiromichi Taguchi 田口博通 /無断転載を禁ず  リンクフリー

「webモデラーズ について」 「広告のご出稿について」

特集2

TOTAL PAGE