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プラモデル製作記事

   三菱F-1支援戦闘機 (ハセガワ 1/48)

by 愛知県在住 作者 清水 栄治




■作品について
 この作品は2007年の秋頃のものですが、浜松市内の模型店に寄った帰りに航空基地に行ったのがきっかけで、基地内には大きな展示館があり自衛隊で使用した歴代の航空機が所狭しと展示してありました。今まで飛行機作りをしてきましたが実際の航空機を見たのは初めてで足回り、コックピット、エンジン、外版のリベットなど夢中で写真を撮りまくりました。 中でもジェットエンジンの展示物には感激でした。作風として今まで大戦機を中心としてきましたが、国産の飛行機の技術に改めて脱帽でした。この感動が今回の三菱F-1を作る動機となりました。




■キットについて
 ハセガワ製の1/48で現在でも入手可能なキットです。機体全面には凹のパネルラインとリベットが施してあり又組み立てやすさを考慮した好感のもてるキットでした。デカールはハセガワでは珍しく隠蔽性と発色が良いものでした。例によって展示機と同じ内容に近づけるために電子機器、エンジン、エアブレーキ、フライバイワイアなど自作することにしました。素材は全てプラ版とプラ棒、伸ばしランナーを使用しました。各パネルはキットをカッターナイフで切り取、裏面をヤスリかけとサンドペーパーで0.3~0.5mmの厚さに削りました。中には削るうちに先端部が消滅してしまい丸くなったりしました。 これは使い物にならず別途0.3mmのプラ版でパネルを作りました。各パネル縁にはピンバイスで0.4mmのリベット穴をあけました。コクピット、足回り等は写真を基に追加工作を行いました。ジェットエンジンの製作について何を主体に作ればよいか悩みました。実物を見ると金属の固まりで又さまざまな金属の質感で構成されています。その質感の違いがうまく表現できればエンジンらしくなると思いました。エンジンの本体よりそれを取り巻くパイプ類を伸ばしランナーで表現してラッカー系の金属色に変化をつけました。多少キラキラ過ぎた感はありますが概ね満足のいくものになりました。




 塗装に移りますが機体完成後、ぬるま湯のママレモンにつけて手あかや手脂を取ります。次に迷彩塗装に入りますが一番明るい色からエアブラシしていきます。迷彩の境界はぼかしを表現するために型紙の裏に厚めの両面テープを貼ります。それを境界線に置くと両面テープの厚み分浮き上がり塗装が斜めに入り込んでぼかしが表現できることになります。 このぼかしには練り消しやイモ粘土などで試してみましたが決定打はありませんでした。迷彩塗装が終了後デカールの食いつきとシルバリング防止のためのクリアー塗装を行います。その後デカールを貼りつけます。デカール乾燥後パネルラインにエナメル塗料で墨入れを行います。再度全体の艶調整とデカールのシルバリング調整のためのクリアー塗装を行います。最終段階で艶消しクリアー(3/4艶消し程度)を吹き付けて完成です。




■全体について
 製作は60時間程度かかったと思います。国産のジェット機を作ってみてなかなかいけるものだと思いました。それも3色迷彩、その迷彩は諸外国とは全く違う色合いで日本の風土にぴったりだと思いました。従来のようにジオラマ風に仕上げなかったのは実機を見ての思いと実戦には向いておらず情景のイメージが湧いてこなかったことにあります。 ハセガワさんのファイヤーマスクのチョイスはいかしています。日本製の戦闘機もファイターらしくなって製作意欲が湧いてきます。次回も日本のジェット機を作ってみようと思いました。




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