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プラモデル製作記事

Mig-17PF (KP 1/72)

  by 加藤 寛之




 チェコスロバキア時代のキットとは分かるが、いつごろ造られた金型なのだろうか。丁寧に造られているけれどもボロボロで、「普通ですね」くらいに完成させられれば上出来であることは間違いない。 それに加えて、全面を埋め尽くした凸線と凸リベットを活かして完成させたい。それほど面倒ならば作らなければいいと思うだろうが、出来たときの雰囲気がいい。ソ連機らしい造形が上手いのだ。




 講釈はやめて、とりあえず作ることにする。
 胴体の注意点といえば、前部に錘を入れることくらい。あとは、ちゃんと作ればよい。合わせる前に、接着面を整えバリを取る。左右は微妙にずれているので、接着するときにそれなりの位置を探す。当然のように生じるズレは、表面モールドのつぶれる範囲をなるべく狭くして整形する。
垂直尾翼の前縁が歪んでいるので、真っ直ぐに整える。後縁はどこまでがパーツかわからないので、それらしいように整形する。先端は別パーツなので、胴体側の形と削り合わせる。整形で表面モールドがなくなったところは、カッターの刃で線を引き、尖った棒を斜めに挿してリベットを再生する。主翼と水平尾翼の取付け部分を整形する。このくらいでOKだ。


 主翼は前縁、先端、後縁がヘロヘロなので、ここは整形すればよい。胴体との取付け部分がだいぶ荒れているので、ここは位置決めのベロを切り落とし、ガリガリと整形する。意外とカンタン。 水平尾翼は比較的良くて、軽い整形で付けられる。ただし左右で上下位置がちょっとズレていて、基部が少々湯流れ不良だったが。両翼端のピトー管は真鍮線に替えた。




 風防は相当に合いが悪い。しかも、固定位置がハッキリしない。まず、それらしい位置に固定する。次に隙間へ機内色を流し込み、隙間を埋める膜を作る。膜ができたら、ここに強強度タイプの瞬間接着剤を流す。乾いたら塗り、溝の深さによって3~4回繰り返す。これでOK。外部色を塗れば、充分に納得できるくらいに埋まっている。窓枠の線がデタラメなところがあり、そこの線が白く見えてしまう。そこでワク線の凸を黒に塗ってごまかした。何もしないよりは、ずっといい。  脚は、前脚柱も主脚柱も型ズレが大きく、ちゃんと整形すると太さが半分になってしまう。ここはテキトウに整形する。前脚はタイヤと一体だが、主脚とタイヤはなんと焼き止め方式。ここは軸を切り詰めて接着した。




 塗装は水性塗料の筆塗り。1円玉のアルミ色そのままで、考えようによっては実感がある。塗装嫌いの私にピッタリの1色塗装がうれしい。でもあまりにもツマラナイので、すこしだけ汚し塗装をしておいた。デカールは思った通りに粉々に分解した。使用したのはKPのMig-21のキットを捨てたときに残しておいたデカール。これは使えた。・・・が、なんとも発色が悪い。まあ、いいか・・・。  完成である。すごくMig-17らしい形に見える。もしも「出来上がれば、形がいい」キットなのだ。そういうキットなのだよ。


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