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プラモデル製作記事

   ロケット戦闘機Me163Bコメート
(ハセガワ 1/32)

by 愛知県在住 作者 清水 栄治




■作品について
 この作品は2004年の春頃のものですが、大戦機を順次作り続けてきましたが、たまには風変りな飛行機を作ってみたくてストックをあさっている時にたどり着いたのが今回の作品です。 又以前雑誌で真っ赤なコメートのジオラマが紹介されていてそれにも触発されていたと思います。




■キットについて
 ハセガワ製の1/32で現在入手困難なキットです。キットのリベットとパネルラインは凸タイプで機体が小さいこともあって部品点数が少なく組み立てやすいキットでした。 おまけとしてロケットエンジンが付属しています。外観のイメージは程よく表現されており好感のもてるキットです。




 さて、製作に移りますがストレートに組み立てようと思いましたが味気がなく、ただの模型に終わりたくないのが私の信条で胴体の中身が判るように表現してみました。パネルラインは筋掘りに変更、リベットは主要個所を0.4mmのピンバイスで穴開けしました。補助翼を切り離し、コクピットは追加工作しました。今回の肝になる胴体の中身は少ない資料を基に胴体パネルをキットから切り離し、極薄に削り出し裏面に補強を入れました。 胴体内部の桁もプラ版を加工してそれらしく工作しました。ロケットエンジンはストレートに組み立てコード類を追加しました。外観の塗装の前に胴体内の塗装をしましたが、これにはエナメル塗料を使用しました。実機が銀色かかった黄緑色の体内部色なのでタミヤのシルバーにイエローグリーンを混ぜた色で筆塗り仕上げました。




 次に機体の塗装に移りますがドイツ機特有の迷彩となります。塗料はグンゼのラッカー系を使用します。問題は胴体のぼかし迷彩ですが、失敗はしたくないので事前にエアブラシで吹きつけ具合を幾度も練習をしました。ぼかし線は吹き始めと吹き終わりのタッチとそのスピードが重要であることを学習しました。練習の成果があって今回はうまくできたと思います。塗装乾燥後はキット付属のデカールを貼ります。デカール乾燥後タミヤカラーでパネルラインに墨入れします。最後に艶調整でグンゼカラーの全艶消しクリアーを2回ほどエアブラシしました。 全体に艶消しがかなりきつくなった感がありますが、このころは艶が消えることによって色彩に多少の曇りが現れることについての原因がよく判りませんでした。これは半艶消し塗装の上に全艶消し塗料を吹き付けると半艶消しを侵食し相乗効果で艶消しがきつくなることが判ってきました。対策として現在では事前にクリアーを塗り浸食を抑えることにしています。又それは色彩に深みを出す効果があると思います。仕上げ最後に3/4~4/5程度の艶消しクリアー(うすめ)を吹き付けるステップで行うようにしています。




 今回はジオラマ風ではなく単体での展示風に仕上げるために市販既製品台座の上にタミヤ製の草原シートを貼りキット付属のネームプレートを固定しました。 このネームプレートはおまけながら使い勝手が良く重宝しました。



■全体について
 製作は45時間程度かかったと思います。模型つくりの“こだわり”は尽きないと思いますがそれは過去にどこかで見たことや感じたことが、頭のどこかにインプットしてあることから始まるものではないかと思います。 このこだわりが作風につながると思いますが時としていやになることもありますがこれは良い評価を得ることで消化しているかもしれません。だからお口直しの作品が必要でしょうね。




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