Home  >C62 蒸気機関車 ( ナガノ HOスケール)

特集  バラエティプラモデル

C62 蒸気機関車 ( ナガノ HOスケール)

by  田口博通 Hiromichi Taguchi
バラエティプラモデル




 上の写真は HO鉄道模型 C62蒸気機関車です。月刊webmodelersはプラモデル誌なのに、なぜ鉄道模型が?といぶかしく思われるかもしれません。
 しかし、上の写真は実はC62のれっきとした組み立て式プラモデルで、ナガノというメーカーから発売されていたHOスケールのC62蒸気機関車を組み立てたものです。
 ナガノからは、他にもD51がやはりHOスケールで発売されていましたが、いずれもディスプレィモデルで それなりに精密。プラモデル製作を楽しめました。
 真鍮製のHO鉄道模型は 蒸気機関車ならば最低10万円以上はするところ、プラモデルならば、1000円台で入手でき 簡単に作れて飾れるのですから、それなりの人気があったのではないかと思います。しかし、メーカーの消滅と共に絶版になって久しくなりました。
 
 ずっと絶版で入手困難かと思っていましたが、昨今では中古プラモデル放出品が大量にヤフオクなどで出回るようになり、今回の製作にあたっては、やはり最近ヤフオクで入手したものを作ってみました。
 炭水車を連結した姿は、さすがにC62です。遠目でみれば、鉄道模型店で高価で売られている真鍮製模型とそう遜色ないのではと感じます。




 ボイラーから運転席は左右割ですので、継ぎ目をパテで丁寧に成形しておきます。このキット、プラモデルとはいうものの、ピストンロッド類は部品点数も多く、一応可動するようにはなっているのですが、無理をするとすぐ壊れるので、適当な位置で固定と考えた方が気が楽です。下はロッド部の組み立て説明書です。  従台車は軽く、線路から車輪が浮いてしまうので、鉛板錘で加重しておきました。



 ボイラーの上を走る配管類ですが、削り取ってやり直せばいいのですが、それは大変です。それで、モールドされている配管をガイドにその上に、シンチュウ線で配管を追加しました。手すりや、連結器テコ類も実車写真(雑誌や写真集を購入せずとも、ネットで画像検索すれば、いくらでも出てきます)を見ながら、真鍮線で置き換えていますが、これで見違えるように精密に見えます。  塗装は、全面にMrカラーのNo33艶消し黒を吹き付けし、車輪、ロッド類はNo.8銀を面相筆で塗りましたが、車輪はもう少し洋銀的な重量感が欲しかった所で、他の色を混ぜた方が良かったかもしれません。
アクセントになるナンバープレートと汽笛はゴールドで慎重にドライブラシしました。 
炭水車上の石炭は、艶消し黒の上から、艶あり黒をドライブラシ気味に塗ってみましたが、これで、石炭の黒光りした質感が出たような気がします。




 飾り台の線路は、プラ製ではどうにも実感が出ないので、横浜の鉄道模型店イモンで適当な鉄道レイアウト用HO線路(もちろん金属製です)を1本買ってきて、カネノコで切断し、置き換えてみました。 飾り台にはJNRのマークも貼れるように付属しているのですが、さすがにこれは遠慮して、「C62蒸気機関車」の銘板のみ つけておきました。 





 80年代末くらいまでは、多種多様なバラエティプラモデルが溢れていて、模型店も多く、いくつかの店をめぐりながら、店頭でしばらく居るだけで 楽しい時間が過ごせたものでした。現在は、近辺のプラモデル店も激減し、プラモデルメーカーも販売されているカテゴリーも減り、そういう訳にもいかないご時世になりました。  しかし、ヤフオクの中を少し覗いてみると、びっくりするくらい多様なプラモデルがこれでもかと並んでいる良いインターネット時代になりました。
 少年時代に買えず、いつのまにか絶版となり、あきらめていたプラモデルも検索一発、クリック一発です。進化したというべきか、退化したというべきか、時代は確かに変わったものの、このインターネッ ト時代、また、楽しいプラモデルライフを享受できそうで、ワクワクの連続です。


  Home>C62 蒸気機関車 ( ナガノ HOスケール)
Vol.85 2015 September   www.webmodelers.com /Office webmodelers all right reserved /  
           editor Hiromichi Taguchi 田口博通 /無断転載を禁ず  リンクフリー
「webモデラーズ について」 「広告のご出稿について」

 プラモデル模型製作特集2

TOTAL PAGE