サーブ35ドラケンを知ったのは、タミヤ100のシリーズでした。弟分のサーブ37ビゲンも同じくタミヤで、刷り込みにかけてはレベル・ファイター・シリーズと好い勝負だったと思います。因みに「ドラゲン」と濁音で記憶してしまいましたが…
ソ連の爆撃機迎撃が目的とした設計なので、高々度での超音速性能が重視され、さらにスウェーデン独自の国防戦略に基いた、緊急時の高速道路からの離着陸性能と、戦場での迅速な整備性が求められた難題でしたが、前代未聞のダブルデルタ翼の採用がブレークスルーとなり、成功を収めました。
ダブルデルタ翼については、縮小実験機のサーブ210「リトルドラケン」を製作して、900回のテスト飛行をしています。スウェーデン空軍博物館ガイドブックに、機体の縮小率は30%ダウンとありますが、もっと大きいのではないでしょうか?
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それは兎も角、サーブ21に始まりサーブ39に続く、スウェーデンの積極的な新技術の導入には頭が下がります。
ドラケンは輸出機としても成功して、デンマーク、フィンランド、オーストリアで採用され、オーストリアでは2005年まで現役でした。
ビゲンは、スウェーデンの国防戦略に過剰適合したガラパゴス化のためか輸出叶わずに終わりました。末弟のサーブ39グリペンは、スウェーデン政府がセールスに張りきり、チェコ空軍やタイ空軍が採用していますが、どこまで輸出実績を伸ばせるのか、野次馬的興味は尽きません。
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