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F-18A (アカデミー1/32)

by 愛知県在住 作者 清水 栄治
飛行機プラモデルの製作




■作品について
 この作品は先月号で述べましたが、今年(2015)の正月ころから作り始めたものです。1/32のスケールでは大戦機が圧倒的に多く現用機ではその大きさに考えさせられるところが多く、なかなか手を出さなかったのが事実です。 しかしながら何かのタイミングがあればスイッチは入るもので、それが専門書の発売でありました。それを基に出来る限りの再現をしようと思ったのが今回の作品のきっかけです。




■キットについて
 アカデミー製の1/32で現在でも入手可能なキットです。パネルラインは凹タイプで適度なリベット打ちが施されていました。大きさもさることながら重量もかなりある為、足まわりや機体の接合面には金属製のねじや芯棒が使われていて良心的なキットでした。 コクピット、足回りなども適度に再現されており好感が持てました。一方エンジンがそれなりについていますが再限度は機体の中に隠れてしまうこともあり期待外れでした。




 このキットで一番いいのが兵器です。それには十分すぎるほどの数がありこれは大変うれしい限りでした。デカールの発色は良いのですが柔軟性に欠けるところが有りデカール軟化材を多用してかなりてこずりました。 組立に関するストレスはなく又接合面の精度も良く概観を良く捉えており韓国を代表するメーカーで高感度の高いキットと思われました。




■製作について

 専門書を基にどの程度再現するのかを決める必要が有りますが、それにはその本の中身の程度に左右されます。 結局コクピット後部、電子機器(胴体左右)エンジン格納部とカバー、バルカン砲と格納庫、運搬台車などをスクラッチすることにしました。




 又追加工作はコクピット、前後足回り、エンジンなどを行いました。 スクラッチの材料は全て市販のプラ版とプラ棒、伸ばしランナーを使いました。




 バルカン砲は私の一番好きな兵器ですが今回は弾装ベルトにエナメル線を使いジャバラ状に巻いた状態にすることにより現物に忠実に再現できたと思います。




エンジンは資料が役に立ち徹底的に再現出来ました。 せっかくの再現部が台車の下部方向になるのは大変残念です。






又エンジンの運搬台車には大変な時間を費やして再現をしました。 これの出来には大変満足しています。




 機体は組立完了後ママレモンで油脂類を洗い落とします。次にグンゼの指定カラー(ラッカー)でエアブラシアを行います。この時パネルラインに沿って明暗のグラデーションを行います。乾燥後エナメル塗料でパネルラインを墨入れします。 次に艶を均一にすることとデカールのシルバリング防止を目的とする艶有ラッカークリアをエアブラシします。その後デカールを貼りつけ乾燥後再度艶有クリアをエアブラシします。最後に3/4艶消しクリアをエアブラシして完成です。




 空母デッキは市販のボードに1mm厚のプラ版を貼りフック用に径5mmの穴をあけ伸ばしランナーでフック固定用のバーを取り付けました。デッキ表面は♯100程度のサンドペーパーで強くこすりザラツキを表現しました。 塗装については最近の空母デッキにおいてはかなり明るい感じが見受けられるのでかなり明るくしてみました。



■全体をとおして
 製作時間は概ね500時間以上かかったと思います。これだけのスケールとなると塗料もかなり多く必要となり又吹きつける面積も大きくなり、手持ちのエアブラシのキャップ容量やノズル径では歯が立たなかった場面が有りました。それらはビッグスケールに対する良い経験となりました。




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