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SF & キャラクタープラモデル

(Photo)  エニグマ暗号アンゴウ解読カイドク

by  コルディッツ
博物館写真

 SFのジャンルの一つに歴史改変物があります。TVドラマ「宇宙大作戦」でもエンタープライズ号のクルーが過去に戻って、歴史の改変を修正する作品に「危険な過去への旅」「宇宙暦紀元7.21」という傑作がありました。
 この分野では、英国人作家ロバート・ハリスの「ファーザーランド」がリアリティのあるドイツ第三帝国勝利後の世界を描いています。ラインハルト・ハイドリヒ暗殺失敗から、史実との分岐が始まっている設定が興味深かったです。
 ルドガー・バウアー主演でTV映画化されましたが、分岐点を1942年のプラハではなく、ノルマンディ上陸作戦失敗に変更していて残念でした。
 ハリスの「暗号機エニグマへの挑戦」は、プレッチリー・パークに開設した英国政府暗号学校を舞台に、極秘の独軍のエニグマ暗号機の解読成功が、ドイツに通報されるのを、如何に阻止するかというサスペンス物です。
 暗号解読のシステムも史実とフィクションを巧みに織り交ぜ再現されているので、もしヒトラーが解読の事実を知ったら、欧州は「ファーザーランド」化したろうと納得してしまいます。歴史改変物の一種として良いと思いました。
 ちなみにローリング・ストーンズのサー・ミック・ジャガー(あのミックがサー!)が映画化しています。ミックのカメオ出演シーンも要注意ですが、通報の背景となったカティンの森のポーランド将校遺体発掘シーンは、その再現性に驚嘆させられました。
 エニグマ暗号機の解読は、戦前にポーランドで数学者の手によって成功していて、英国の成功はそれを継承したものです。また解読成功の秘密は厳重に保護されていたと信じられていましたが、実際にはソ連のスパイ「ケンブリッジ・ファイブ」のジョン・ケアンクロスによって、スターリンには筒抜けでした。
 これからも新事実の発掘はありそうで、飽きることはなさそうです。


プレッチリー・パーク入口  以下2009年7月撮影
 プレッチリー・パークは、プレッチリー駅前にありました。駅にはロンドンの
ユーストン駅から鉄道で1時間くらいです。




政府暗号学校  現在は暗号博物館になっています。
 ギャラリーが多くてビックリしたのですが、日本の「鑑定団」のようなTV番組の 公開収録が行われていたようでした。この収録のために、写真の邸宅には入れませんでした。                  



復元されたエニグマ暗号の解読機ボンベ





暗号解読の功労者アラン・チューリングの像



エニグマ暗号解読に最大の貢献をしたポーランドの記念碑



ドイツ海軍の使用した4ローターのエニグマ暗号機



ドイツ陸軍と空軍の使用した3ローターのエニグマ暗号機



ドイツ国防軍情報部(アブウェア)の使用したエニグマ暗号機



暗号解読作業は、複数のハット(小屋)に分かれて行われていました。



2007年に復元されたコロッサス
 コロッサスは、ヒトラーとドイツ軍将官との通信に用いられた、エニグマよりも 強度の高いローレンツ暗号機の解読の鍵を検知するために製造された、専用計算機という位置づけかと。




ソ連赤軍の暗号機ーFialka



米軍のM-209暗号機 エニグマ暗号機と同根です。



日本語で印刷された暗号帳。軍のものかはリサーチ至りませんでした。



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