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特集 ナイトファイター

(Photo) ベノム/シーベノム

by  コルディッツ
博物館写真

 デ・ハビランド・ベノムはヴァンパイアの発展型で、ゴブリン・エンジンを強力なゴースト・エンジンに換装、それに合わせて機体の大型化、近代化を行っています。しかしイギリス空軍に採用された機数は少なく、前代のヴァンパイアとは比べ物になりません。販路は海外にあり、スイスは単座型を戦闘爆撃機としてライセンス生産し、1983年まで使用しました。
 1950年にデ・ハビランド社は自己資金で、胴体幅を広げて操縦席をサイド・バイ・サイドの複座にし、機首にレーダーを備えた夜間戦闘機N.F.2を開発しました。
当時のスウェーデンは、夜間戦闘機を必要としていましたが、全天候型戦闘機になるJ32Bは試作機も飛んでいません。そこでベノムN.F.2のスウェーデン向けのN.F.51を輸入し、J33と呼称して配置しました。
 他方イギリス海軍では、N.F.2を基に主翼折り畳み機構と着艦フックを装備した全天候型戦闘機FAW.20と、さらにレーダーを更新し射出座席を取り付けたF.A.W.21を開発させて、採用しました。オーストラリア海軍航空隊もこれに倣い、F.A.W.21のオーストラリア向けF.A.W.53を運用しています。


デ・ハビランドDH-112 ベノムN.F.51
 スウェーデン空軍博物館(リンシェーピング)にて  2014年6月撮影







 デ・ハビランドDH-112 シーベノムF.A.W53     2010年8月撮影
 国立オーストラリア航空博物館(モーラビアン、メルボルン郊外)にて  
博物館の説明書によると「オーストラリアはシーフェアリーと交代のため39機のシーベノムを受け取り、空母メルボルンで輸送した」とあります。
 また機首は「バルサ材とべニア板の層」とありました。さすがにデ・ハビランド、伝統の木製技術を活用していました。





主翼折り畳みのストッパーは、工夫が施されていて面白いと思います。 





 デ・ハビランドDH-112 シーベノムF.A.W53     2015年1月撮影
 クラシックジェット戦闘機博物館(パラフィールド、アデレード郊外)にて











ジェットエンジン排気口の上部。
このデザインは燕尾服を真似たに違いないと思います。





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