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特集 ナイトファイター

Spitfire Mk.Vb Night Fighter (Hasegawa1/48)

by Kiyoshi Iwama(ひやめし会)
飛行機プラモデルの製作




 今回は夜間戦闘機としてはあまり知られない、スピットファイアー夜戦型を紹介します。モデルは、「SPITFIRE Mk.Vb “夜間戦闘機“」として1/48スケールでハセガワから販売されたものです。 キットにはRAF第111中隊所属機の2種類のデカールが付属していましたが、黒色塗装の施されたピーター・ダンフォード軍曹搭乗機を選びました。




 RAFではドイツの爆撃機の夜間要撃機としてスピットファイアーを採用し、1941年の冬から約1年間、第111中隊、第65中隊、第41中隊に夜間要撃任務を割り付けました。 ドイツの爆撃隊からは“夜間急襲隊”として恐れられましたが、スピットファイアー投入から3か月後、その事故率の高さが浮き彫りとなり、短期間で任務を終えることになりました。




 ハセガワのキットは、シンプルな構成で機体の特徴をよくとらえています。課題は2点でした。主翼と胴体結合部に隙間ができる点と、主翼の翼端パーツ取り付け部が平滑にならない点です。

前者の問題は、胴体の左右を接着した際に主翼取り付けフィレット部の幅が狭くなることが原因で、コクピットの下あたりにランナーを適当に切断したつっかい棒を差し込み、幅を広げて主翼と結合することで解決しました。(写真1)

後者の問題は接着後に整形し、消えかけたパネルラインを彫りなおすということしか解決策はありませんでした。しかしそれ以外には大きな問題もなく、組み上げることができました。
 塗装は黒一色。セミグロスブラックを吹き付け、その後デカールを貼りましたが、主翼前縁の砲口部に貼る赤色のデカールはうまく貼れず、塗装に切り替えました。デカールを貼り終えた後は、その上からフラットクリアーでのオーバーコートです。さらに黒一色では何となくのっぺりしてしまうため、少しためらいながらもエナメルのライトシーグレーでウェザリングをしてみました。
ほぼ素組で、和巧製の紙製シートベルトを追加した程度で完成させました。(写真2)

 写真1 胴体幅を広げるためのつっかい棒
 
 写真2 座席に追加したシートベルト

完成したSpitfire Mk.Vb Night Fighter



 スピットファイアーの夜戦型が事故率の高さで戦場から消えた話を最初に書きましたが、スピットファイアーは元々コクピットからの視界があまり良くなく、夜間飛行には向いていなかったのです。また着陸時には滑走路への旋回進入が必要となり、夜間着陸時には視界の悪さが着陸操作を難しくし、事故率増大の誘因となったようです。 確かに主輪間隔も狭いスピットファイアーは、昼間でもパイロットにとっては着陸が難しい飛行機だったのかもしれません。


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