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バイクプラモデルの製作

 カワサキ・ゼファー4型 (アオシマ 1/12)

  by KOZY商店

1.はじめに
 こんにちは。KOZY商店です。アオシマの1/12カワサキ・ゼファー4型です。4年目にあたるC4モデル、1992年型です。この車両はレーサーレプリカ全盛期だった80年代末の中型二輪市場に突如として現れました。ある意味開き直りともいえるロースペックとレトロ調ルックスが逆に当時のバイク・ファンの心を掴み、予想外の大ヒットとなりました。  今でこそ名車として知られるゼファーも、はじめのうちは各二輪専門誌の反応は冷ややかであったといわれています。実際、最新式の装備も無くエンジンも旧来機の転用にすぎません。しかし開発費を抑えたことは価格面では有利であり、キャラ的に被る車種も無かったことから人気に火が付いて、当初は傍観していた競合他社を慌てさせる事になります。


図1 完成図

2.キット内容
 さてプラモデル・キットです。アオシマ1/12バイクシリーズNo.10、現行キットになります。いつごろの金型か詳細不明ですが、実車の時期からして1990年以降と思われ、いわゆる「昔のアオシマ」ではないので安心です(図2)。なおC4の他に初年度C1や後期のG型(ゼファーχ)など数多くのバリエーション・キットが存在します。 実車はほぼ毎年カラーリングや細部変更を受けており、C1~C4までの変遷がボックスサイドに記載されています(図3)。さらに詳しくは「Webミスターバイク」様の名車図鑑・ゼファー大全が参考になります。

図2 ボックスアート 図3 発売年ごとの仕様変更点



 パーツ構成です。計7枠にエッチングパーツ付き。このキットではC4を謳っておりますが、サイドカバーのエンブレムをデカール表現(ステッカー)にすればC3になります。不要パーツには異径メーターと初期のウインカーケースも入っているので、メーターのデカールさえ取寄せればC1、C2としても作れます(図4)。

図4 パーツ構成




3.製作
 まずはパーツを切り出して塗る色ごとに大雑把に仕分けしておきます(図5)。基本ストレート製作で、ブレーキディスクのみドリルで開口しました。組んだ際のバランスが心配な方はここでいったん仮組みされると良いでしょう。今回は仮組みせずに作りました。
 ボディカラーは、C4だとワインレッドとブラックの2色です。ワインレッドはクレオスC100マルーンがバッチリの色で、仕上げにウレタンクリアーを吹きました(図6)。
図5 パーツ仕分け

 図6 外装類の塗装



 その他のパーツを塗装します。色はインスト以外にもネット画像や二輪雑誌なども参考にします。ただし実車であってもカスタムパーツ換装やオリジナルペイントが非常に多いので、少し注意が必要です。塗りが済んでしまえば製作の8割方は終わりです(図7)。  後はインストに従って組み上げてしまいます。最後の方でタンクとシートの間に少し隙間が生じたので、シートとテールカウルを前にずらすことで対処しました。フレーム後端(赤矢印)を1㎜程度切り詰めるか、フェンダーのガイド穴(青矢印)を前方に切り欠けば調整できます(図8)。
図7 塗り終えた各パーツ
図8 外装類組み付け



4.完成 
 完成したアオシマのゼファー。シンプルで優美なスタイルです。兄弟車750、1100と比較してもデザイン的にはこの400が最も完成されていると思います。キットのタンク後端はもう少し薄くても良さそうですが、アオシマ流ディフォルメなのでしょう。メッキはトップブリッジのみ剥離し、他はメッキの質感を活かすことにしました。マフラーのモナカ割りは上手く隠れて目立ちません。  今回、うっかりリアのブレーキディスクの色を間違えてしまいました。ここだけは社外パーツ事に換えた事にしておきましょう。現存する1/1実車からしてフルノーマル個体はほとんど有りません。スケールモデリングにありがちな「実物とここが違う、あそこが違う」論はこのバイクではあまり気にする必要は無いのかもしれません。

図9 右側面


図10 左側面




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