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特集 水上機&飛行艇

中島95式1号水上偵察機 (ハセガワ 1/48)

by  田口博通 Hiromichi Taguchi




 ハセガワから昨年末に発売された九五式水上偵察機は、ハセガワ 久々の新製品でした。
零式水上観測機に続く、なかなかマニアックな機種選定で びっくりした方も多かったのではないでしょうか。
 キットはきっちりとしたハセガワらしいモールドでストレスなく組めました。


製作 

 コクピットは完成するとほとんど見えなくなりますが、前作の零式水上観測機同様に精密な出来でした。  キットのままストレートで製作し、少し、ウエザリングをしておきました。

コクピット



エンジンは精密なモールドです。シリンダーをシルバーで、プッシュロッドを黒で塗り分け、スミイレをすれば充分な実感となりました。
 胴体に下翼を接着し、上翼と別に塗装しました。
複葉機なので、筆塗が簡単です。
下面 MrカラーNo.128灰緑色。
上面 No.15 暗緑色(中島系)
    No.22 ダークアース
を使ってみました。説明書を参考に面相筆でパターンを書いておき、その中を同色で埋める方法です。








 張り線ですが「別売りエッチングパーツを買いなさい」ということになっているようで、キットの説明書には 張り線と水中舵に関しては、何の記載もありません。
 マイナー機ゆえ、手持ちの実機資料がなく、今回は、インターネットで「中島95式水上機」で画像検索してみました。実機写真が数枚みつかり、それを参考に 張り線を施してみました。
 実機は複葉機といっても1935年に制式化、第2次大戦で活躍した軍用機なので、張り線というよりも、かなり太い鋼線で支えられています。
 今回、0.3mm径ステンレスバネ線を使ってみました。洋白線よりは強度があり、自重で垂れることがありません。ピアノ線とは違って 錆びないのも魅力です。
 穴あけは、ドリルの入らない場所が多いので、主に焼き針を使いました。虫ピンの先を切り、直角に曲げ、ピンバイスに銜えます。虫ピンの先端をライターで赤くあぶり、ぐさっと穴あけの位置に刺すとプラスチックがジュワッと溶けるという昔ながらのテクです。慣れれば、結構 小気味よく穴があくようになります。穴は深めにあけておいて、金属線を長めに切り、長さの調節を現物合わせで行って接着します。
  
  焼き針





 マーキングは霧島搭載機としました。
完成したフォルムは ハセガワ節の雰囲気一杯という所でしょうか。
 
 キットの表面仕上げは、ファブリックと金属板の違いがあまり明確ではないので、もう少し明確にテキスチャーの違いがついていると、実感が高くなったかもしれません。ファブリック貼りの複葉機にしては、重たそうに感じられます。
 かなりのテールヘビーでシリモチを付きますので、後ろで支えています。主フロート先端にオモリをたくさん仕込むべきでした。  
 後ろ姿もステキですが水中舵については、まだ形状がわからず、付けるに至っていません。

それでも完成すると いいですね。久々の48複葉水上機でオーッと満足感に浸れました。

 プラモデルはやはり、「工作の楽しみ」と、「完成の喜び」 これが、醍醐味ですね。




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