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特集 グラマン レシプロ ファイター

F8F ベアキャット (モノグラム 1/72)

by  田口博通 Hiromichi Taguchi




 今月のグラマン レシプロ戦闘機特集に合わせて、また作りたいと思っていたモノグラムの名作 1/72ベアキャットを作ることにしました。
 このキットを作るのは2回目で、今回は付属のデカールをそのまま使い、箱絵通りの戦後塗装です。
 
 入手したのは モノグラムブランドでミニマスターピースシリーズとして1989年に再販されたキットです。70年代に箱絵が完成写真のいかにもつまらないボックスになったことがあったのですが、ミニマスターピースシリーズはオリジナルの絵を中心に配したデザインで、芸術性が高いパッケージになっています。
 機体のマーキングは第2次大戦後から朝鮮戦争にかけてのもので、地上攻撃でロケット弾を発射した瞬間が描かれ、泣かせます。

 このキットの初出は1960年代で、部品点数がスタンドを入れても27点と少なく、接合面のはめあいも隙間なくピタッと収まり簡単に組み立てられ、それでいてスタイルは抜群、細部の表現もすっきりと手際よく、プラモデルとしては良い事づくめの名作の誉れ高いキットでした。
 アクセサリーには箱絵のロケット弾と増槽、それに爆弾2発がサービスされています。このキット 現在でも現役で発売されているはずです。


製作 

 主翼は左右一体になっており、上下貼り合わせた上にコクピット床と座席を載せます。
 コクピット内部はインテリアグリーン(Mrカラー特色351)で塗っておきました。

 計器板はプラ板にデカールを貼って切り抜きます。

 エンジンもグレー、シルバー、黒で塗装すれば、充分な出来です。
ただ、穴が大きいので、プロペラの軸に合わせて、プラ板でワッシャを作る必要があります。面倒なので プロペラ軸の方を太いプラ棒で置きかえました。 
 エンジン

胴体と主翼



 計器板とエンジンを胴体に接着し、主翼、尾翼をはさんで胴体左右を流し込み接着剤で接着すれば、あっという間に形になります。
 このキットの優れているところは、合いが抜群で、主翼、尾翼とも胴体の穴との間に全く隙間ができません。
 また、翼が傾かないでセットできて、修正を必要としない精度の良さが1960年代当時の国産キットとの決定的な差でした。




 塗装はMrカラー71 ミッドナイトブルーを吹き付けて一発で完了。キットのデカールを貼り、落ち着いたら、やはりMrカラーのクリアを吹いて、デカールを保護します。  主翼付け根のエアスクープが脚庫まで筒抜けで気になりますが、プラ板で塞ぐのもやりすぎな気がして そのままとしておきました。



主翼下面

完成

 脚庫と脚カバーをインテリアグリーンで塗装し、主脚を組んで接着すれば完成です。
地上攻撃をするつもりはないので、ロケット弾と爆弾、増槽は省きました。キャノピーの透明度も抜群で気持ちがいいです。
とにかくこの完成までの簡単さ。
武装を除くと部品点数17点の威力です。

 完成した姿は、寸詰まりに見える胴体フォルムに短い主翼が実機を彷彿とさせ、まさに名作キットでした。




 零戦よりも小型の機体に2倍の大馬力エンジンといかにもアメリカらしい発想の機体です。運動性能も速度も抜群で 戦闘機としての格闘性能はP-51Dムスタング以上と言われています。
 大戦には間に合わなかったのが日本にとっては幸運な事でした。
もし間に合っていたら、日本機はバッタバッタと落とされていたと思うとぞっとします。





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