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飛行機プラモデルの製作
     温故知新シリーズ第28弾

コンベア R3Y-2 トレードウィンド(レベル 1/166)

by ヒサマロ




 どうもヒサマロです。今回の温故知新シリーズ第28弾はレベル 1/166 コンベア R3Y-2 トレードウィンドを取り上げさせていただきます。と言ってもほとんどの方はこの機体のことをご存じないと思います。私もこのキットで初めて知りました。実機は6枚ブレードの二重反転プロペラをアリソンT40ターボプロップエンジン(4発)で駆動させ、層流翼を持った大型飛行艇XP5Y-1としてアメリカ海軍が哨戒機の開発を発注したものですが、後に兵員と貨物輸送の専用機R3Y-1に変更されます。
R3Y-2は機首から貨物の積み下ろしできるようにC-5ギャラクシーみたいに上方に機首が折れ曲がる上方開口式になりました。

 1956年に部隊配属が行われますが、プロペラやT40ターボプロップエンジンが信頼性に欠け墜落事故を起こすことにより、わずか2年で退役してしまいます。R3Yシリーズ全体で11機しか製造されなかったという超マイナーな機体です。




 それではキットを見てゆきましょう。私が入手したのはメキシコレベルで再販されたもので、キットには1956年製と刻印されています。




御覧のようにパーツ総数はスタンドを含めて30でライトブルーのモールドとなっています。
全体は筋彫りとごついリベットが全身に打たれております。クリアーパーツはなく、キャノピー部分は穴が開いているだけです。主要マーキングは浮き彫りされています。




 では組み立てに入ります。かなり古いキットですので何も手を付けずそのまま組み立てることとします。まず、胴体内側はいつも通り黒く塗っておきます。 機首のローディングランプが出る所にカーテンが閉じた状態でモールドされています。芸が細かいですね。せっかくですから丁寧に塗ってあげましょう。




一枚物の水平尾翼を片方の胴体に差し込んだら胴体左右を接着するのですが、私のキットはけっこう変形していたのでそのままだと胴体後半部分にかなりの段差が生じてしまいます。 そこでタボは切り取ってしまい、なるべく上面に段差が生じないようにして接着します。




 左右の機首部分を所定の位置にピンを入れて接着します。この部分は実機と同じように上方に折れ曲がるようになっていますが、胴体本体部分とは少し隙間が出来ます。修正するには可動を諦めて接着して隙間を埋めることになるので私はそのままとしました。 次に主翼の上下を接着します。エンジンナセル部分に少し隙間が出ますが修正は簡単です。フロートを組み立て接着します。スピナーとプロペラ部分は後付けできるので全体塗装後に装着します。主翼と胴体は穴が少し狭いので削って広げてあげるときっちりと接着できます。




 これで基本形は出来上がったので塗装に入ります。1956年の就役ですので全体はシープレングレーとしました。いつも通りに薄く溶いた塗料を筆塗りで仕上げて行きます。各翼のデアイサーブーツはミスターカラーのステンレス(メタルカラー)を塗り、機首やエンジンナセルのアンチグレアはジャーマングレー、エンジン排気口付近はシルバーで塗りました。 スピナーはシープレーングレー、プロペラは黒とクロームイエローに塗り分けたらエンジンナセルに差し込みます。穴がきつめになっているのでプロペラが回転するように穴を削って広げておきます。デカールは使用できそうもありませんでしたので浮き彫りをなぞって手書きしました。多少はよれても気にしないこととします。最後に全体に半艶のトップコートを吹き付けて艶を整えます。スタンドはブルーに塗って波がしらの部分を白くドライブラシをしておきました。




 これにて完成です。出来上がったスタイルは実機の特徴をよくとらえていると思います。 なんとなくペリカンを思わせるユーモラスな姿が気に入りました。




 たしかマッハ2から1/72でキット化されていたような気が致しますが、このメーカーのキットは普通の人では完成させるのは 至難の業だと思いますので気軽に形になるレベルのキットの方をお勧めいたします。
それではまた。




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