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(Photo) 祝生誕80周年 ブリュスター・バッファロー

by  コルディッツ
博物館実機写真

 ブリュスター・バッファローの初飛行は1937年12月、生誕80周年を迎えました。
 アメリカ海軍最初の単葉戦闘機F2Aとして採用されながら、早くから低性能を問題視されて少数生産に終わり、海軍で実績を上げる事はできませんでした。
 英国向けに輸出された機体(B-339)も、すぐにヨーロッパ戦域からは外され、都落ちしたマレーでも、今度は日本軍に滅多打ちにされ、「駄作機」のレッテルを張られました。
 わずかにフィンランドに送られた44機の「ブルーステル」B-239が、ソ連機を相手に大戦果を挙げ、救国の戦闘機となったのですが、残念ながらヨーロッパ 僻地での奮闘では、レッテルを剥がすことは出来ませんでした…
 B-239については2014年5月号、B-339については2015年9月号で、紹介させていただきましたので、今回は未掲載写真で生誕80周年をお祝いさせていただきます。未掲載のはずですが、もし違っていたら…ゴメンナサイ。


  B239  BW-372
 中部フィンランド航空博物館(ユバスクラ)にて  2013年11月撮影
 BW-372号機は1942年にソビエトのハリケーンに撃破され、湖に墜落。
 1998年に回収されて、2004年にアメリカに運ばれました。そしてフィンランド 空軍生誕90周年を記念し、2008年に里帰りしたものです。(フィンランド空軍は1918年に陸軍航空隊として創設され、1928年に独立しました)
 2012年にミッドウェイ沖に沈むF2Aが発見されましたが、引き揚げられず、現在このBW-372号機が、唯一の実機との事です。
 B-239は、米海軍が受領した最初の量産型F2A-1の輸出版で、エンジンを換装、艤装の一部を交換しています。44機生産され、フィンランドに全機輸出されました。アメリカから船でスウェーデンに送られ、サーブ社で組み立てられ、フィンランド空軍パイロットにより空輸されました。       



















 B-339C  B-3107  (レプリカ)
 軍事博物館(スーステルベルク、オランダ)にて   2015年7月撮影
 2008年にアメリカでバッファローのレプリカが2機製造されました。
1機はアメリカ海軍のF2A-2(201-S-13)でロングアイランドの航空博物館に展示中。もう1機が写真の機体で、どちらも静止モデルです。
 B-339Cは、オランダ領東インド空軍への輸出型で、エンジンを1,000hpの ライト・サイクロンR-1820-G105に換装し、24機生産されました。





    VL-HUMU  HM-671
 中部フィンランド航空博物館(ユバスクラ)にて  2003年8月撮影
 バッファローを基に木製化を図り、ソビエト製エンジンを組み合わせた「フム」戦闘機。1944年誕生ですが、時代遅れで生産数1で終わりました。
 機銃2挺は機首に集めています。
BW-372の展示に合わせて下げられたようです…




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