Home  > Me1101 →Me P 1101 V1 (ドラゴン 1/72)> 飛行機プラモデル製作>2018年3月号

飛行機プラモデルの製作

  Me1101 →Me P 1101 V1 (ドラゴン 1/72)

  by MELS57




 昨年末に近場の模型店の棚奥に眠っていたモノを購入したものです。
機種選定など好きな人(私です)にはたまりませんが、結論から行きますと、組み立てにくい代物でした。
パッケージはインジェクションキットの定ではありますが実体は簡易射出に毛の生えた様なモノでありました。
キット以前に組み立て説明書もわかりずらく、一部セットパーツと異なる説明箇所もあります(コクピットなど)




 とはいえ実機がたった一機のみで、しかも未完成状態(80%組み立てー主翼は下面パネルは未だ取り付けられていない状態)というこの機体が今後新たに出るとも思えず

今回は進駐米軍が発見したときの状態を再現すべく作ってみました。(Me P1101 V1)
主翼は一応完成状態という事で…




キットは最低限のダボはあるものの、主翼、尾翼(垂直、水平)はイモづけに近く固定するのに細工は必須(金属線などで補強)
3点姿勢のための重りはキット指定のコクピット後部では不安があり、計器パネル前とエアインテーク下部後方に鉛粒子(HOゲージ専門店で入手 直径0.5mm以下の鉛粒)をたっぷりと入れ込んでやりました。
エンジンカウリングおよび主脚カバーは軟接着性のクラフトボンドで仮固定しているだけです。取り外し可能としました。
内蔵されているタービンエンジンはユモの様で、それらしく塗装しておきます。




本機についてはよく散見されるのが真横や斜め後ろからのイメージですが、最近になって米軍摂取後の撮影されたモノが何枚が見られたのでこれを参考にしました。とは言ってもほぼ無塗装で、主翼上面のみスプリンター迷彩と国籍マークだけですが。
更に機首に形式名が書かれていますがこれは接収後米軍で書かれた様に思われますので今回は省いています。
キットは空想実戦参加の塗装と武装(ラインメタル30mm機関砲およびルールシュタールX4空対空ミサイル)していますが今回は全てキャンセルしています。




 塗装については銀肌メインではノッペリしてしまいますので、パネル毎にトーンを変え、ラインの墨入れでアクセントをつけました。 ラッカー系シルバーでエアブラシ後、エナメル系を(アンバー、ブルー、ブラック)手塗りしています。
実際よりも汚れはきつめで描いてみました。デカールは一切使用してません(というか古いため使えない代物でした)




タービンエンジンはハインケルのヒルトHeS011を予定していましたが完成出来ずに、V1には既存のユンカースJumo004Bを装備で進められましたが、この試作機体にはモックアップ(ダミー)をつけた状態で発見されています。
1944年末の緊急戦闘機計画(ドイツ第2世代ジェット)にエントリーしたものの、競合のフォッケウルフのTa183に破れ(本機もついに完成しなかったですが 部分モックアップのみ)その後、自社開発で可変後退翼研究用に進められました(地上で後退角固定変更)
実機の資料はアメリカに持ち帰られ(自由フランス軍と奪い合った様です)、ベル社でXー5としてコピーが製造され最初の可変後退翼研究機として進空します。(1947年) エンジンはアリソン社製タービン J35A17を装備。
その後は周知の通り、ノースアメリカンのFJ–1(直線翼)を豹変させFJ-2(空軍型ではF−86)を誕生させることになります。


参考資料 Luftwaffe Emergency Fighters 英オスプレイ出版 ISBN-10: 1472819942



  Home>Me1101 →Me P 1101 V1 (ドラゴン 1/72)> 飛行機プラモデル製作>2018年3月号

Vol.115 2018 March .   www.webmodelers.com /Office webmodelers all right reserved /  
           editor Hiromichi Taguchi 田口博通 /無断転載を禁ず  リンクフリー
「webモデラーズ について」 「広告のご出稿について」
 

プラモデル模型製作記事

TOTAL PAGE