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特集 時空を超えたプラモデル

「アポロ11号月面着陸船イーグル」 (レベル 1/48)

by クラキン



 レベル1/48の「アポロ11号月面着陸船イーグル」を製作しました。

【アポロ11号について】

 私と同年代以上の方々にとっては改めてご説明の必要も無い、人類史上初の月面有人着陸を成功させたNASAの宇宙船です。
今から49年前の1969年7月16日にフロリダ州ケネディ宇宙センターからサターンV型ロケットで打ち上げられ、7月20日に月面の「静かの海」にイーグルを軟着陸させました。
 着陸から6時間余り後の21日にアームストロング船長が月面に足を降ろし、「これは一人の人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては偉大な飛躍である」という有名な言葉を残しました。




 アームストロングから20分後にオルドリンが月面に降り立ち、共に2時間余りを船外で過ごし、21.5kgの月物質を採集しました。
この時の「月の石」は翌70年に大阪で開催された万国博覧会でも展示され大行列を作りました。
 アームストロングとオルドリンは21時間半を月面で過ごした後、イーグル上昇段を離陸させ、コリンズが待つ月周回軌道上の司令船「コロンビア」と再ドッキングし、イーグルを投棄した後、3人を乗せた司令船だけが7月24日に地球に帰還し、太平洋に着水(英語版)しました。
来年はこの偉業達成から50周年を迎えます。




【キットについて】
 キットは69年の月面初着陸の直後にレベルから発売された1/48で、恐らく世界で最初のイーグルのプラモデルキットだと思います。
今回製作したのは月面着陸40周年を記念して再販された時のものですから、約10年前の物です。
実は初版のキットを亡父がアメリカ出張のお土産に買ってきて、それを20年くらい前に制作しています。




 約半世紀前のキットなので、最新のドラゴンのキットなどと比べると、ディテールやパーツの出来栄えはかなり見劣りしますが、記念すべきキットということで製作しました。
パーツのヒケや押し出しピン痕、肉抜きが多く、それらを埋めるのに時間と手間が掛かります。
初版以降、何度も再販されていますが、流石に最近は新品入手困難なようです。
但し、来年は50周年なので、再び再販される可能性はありますね。

ヒケ
押し出しピン痕、肉抜き

【製作について】
 先述の通り、今の水準で観ればディテールは非常にプアなのですが、手を加え始めるとキリが無くなり完成しなくなりますし、記念すべき最初のキットの姿を忠実に再現する意味でも素組みにしました。
台座のパーツは再販ものの物ではなく、初版のオリジナルパーツです。
2人のフィギュアは向かって左が再販版についているリニューアルバージョンで、向かって右がオリジナルバージョンです。




 唯一手を加えたのが機内のコンソールと電飾です。
キットは機内が全くの空っぽなので本物とは前後が逆ですが、コンソールらしき物をデッチアップしてLED3発で電飾し、オルドリン氏も立たせました。
SFっぽい照明の色合いにするためにちょっと工夫しました。



 製作で最も苦労したのが塗装色です。
まず、インストには塗装図が付いていませんし、途中途中の色の指定もごく僅かで中途半端です。
最近までイーグル号は「白」と思い込んでいて、20年前に同じキット作った時にも白く塗ったのですが、ネットで調べるとどうも違うようです。
さんざん調べた結果、上昇段は銀とつや消し黒、降下段は金色のホイル(サーマルブランケットという断熱と保護を兼ねた物)であることが判りました。
それでも細部までは判りませんからかなりの部分「想像」で塗りました。
上昇段の銀はクレオスのスーパーファインシルバーとスーパーチタンを半々に混ぜたものです。




 降下段の金ホイルはキット付属のアルミ箔を使いましたが、足りなくなったのでチョコレートを包んでいた金紙も使用しています。
接着にはウレタン接着剤を使用しました。
写真は月面の雰囲気を出すために、室内でランプ1個の照明で撮りました。
いかがでしょうか・・・・(笑)。
製作期間は約1ケ月ですが、正味の製作日数は12日程です。




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