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誌上個展

   1/72で綴るソ連レシプロ戦闘機の系譜

   第1回 Yak-1 (MIKRO 1/72)

by akaihoshi2004

 第二次世界大戦におけるソ連戦闘機は従来、性能が低く見るべきものが無いとされて来ましたが、実は大戦末期にはドイツ機と肩を並べるほどに発展していました。このシリ-ズではソ連の単発レシプロ戦闘機に焦点を当て、1/72の模型を使って概ね年代順に辿って行きます。
 
 Yak-1の原型機が初飛行したのは1940年でドイツ軍がソ連に侵攻するわずか1年前。当時ソ連では遅れていた戦闘機の近代化を大急ぎで進めていて、同時期に開発されたYak-1,LaGG-3,MiG-3が何とか開戦に間に合いました。Yak-1は飛行機としては3機種中最もバランスがとれていて、最大速度こそ他の2機に劣るものの操縦性に優れていたことから、徐々に主役の座を獲得して行きました。



 BOXア-トは2機編隊をブレ-クして緩降下して行くYak-1。赤い星のマ-クの他に風防下にはなぜかポ-ランドの国籍マ-クが描かれています。ずいぶんと古さを感じさせる絵で印刷も荒いですが、それがかえってこのキット独特の雰囲気を醸し出していて良い感じです。




MIKROは日本ではあまり馴染みのないメ-カ-ですが、ポ-ランドの老舗のようです。箱絵は涙滴型風防のYak-1Mだけれど、キットには胴体後半上面に付く長い透明パ-ツが入っているので、このパ-ツを使えばレザ-バック式のYak-1初期型が作れます。この作例ではその特徴を活かしてソ連女性エ-スの一人、リ-リャ・リトバックのYak-1初期型にしてみました。




  パ-ツの金型は相当古く、バリが多めだったりパ-ツ内側が荒れてたりしてますが、形はきちんとしているし、胴体後半の布張り表現など、表面のディティ-ルも1/72にしては標準以上なので、現在でも十分通用する佳作キットだと思います。




制作はほぼキットのままで、機体形状の修正やディティ-ルの追加などはしませんでした。ただスピナの径が機首より二回りほども大きく、これは流石に修正しないと飛行機としておかしいのでカッタ-で根気良く削って径を合わせました。またキャノピ-は天窓を自作して開状態にしています。




最後に塗装ですが、上面の緑と黒は筆塗りです。始めにラッカ-で塗った直後はムラだらけだけど、その上からエナメルでドライブラシするとムラは消え、色の境界が適度にボケてそれらしくなってくれました。仕上げは油彩の黒を薄く溶いて全体にウォッシングと墨入れをしています。作って見ての全体的な感想は、古いキットながらそこそこ作り易く、ディティ-ルもスケ-ル相応で、完成した時には十分な満足感を味わえました。

下記アドレスは本稿の筆者のホームページです。ご興味がありましたらどうぞご覧下さい。
http://w01.fitcall.net/akaihoshi/


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