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特集 ルマン24時間

  PORSCHE 956 & JAGUAR XJR-8LM 
(MITSUWA NON SCALE)

by 五六式(TYPE-56)



 ル・マン特集に合わせて在庫しているミツワのミッドレーサーからポルシェ956とジャガーXJR-8を選んで製作しました。

<ミツワのミッドレーサー>

2010年代の初め頃に倒産したミツワモデルから発売されていた自動車のプラモデルシリーズ。ノンスケールのディフォルメされたボディにゼンマイ動力を内蔵しプルバックで走行する。バブル期にCカーやF-1,ラリーカー,スポーツカーなど豊富なラインアップで一部のファンを楽しませてくれた。



上が最後期のパッケージ。下がそれまでのパッケージ。

旧パッケージでは,箱の横にいろいろな角度から撮った完成写真が印刷されており,デカールを貼る際の参考になったが,最後期のパッケージには完成写真が1枚しかなく,初心者やレースカーに詳しくないモデラーは大いに戸惑うことになる。
ミッドレーサーシリーズでは,ウィンドウ部品が黒のスモークになっており,インテリアが一切再現されていない(1種類だけインテリアを再現したキットがあった。)。このことにより,より早く完成できてそのフォルムを楽しむことができた。インテリアなんてただの飾りです。偉い人にはそれが分からんのですよ・・・。

ミッドレーサーの生産が終了した現在,筆者は,どこかのメーカーから同コンセプトで現代の技術水準に即したキットが出ないかと思っている。


<ポルシェ956のキットについて>

ボディは,一体成形でフロントとリアのシャシーの部品でゼンマイユニットを挟んで固定するようになっています。



金型の合わせ目のラインが目立つので丁寧に整形する必要があります。

赤い点で示したところに大きなヒケがあるのでパテやゼリー状瞬間接着剤で埋めてやらなければなりません。

案外目立つし,目立たないよう整形するのに手間がかかるところです。
パーツの状態でボディ側面の青のペイントは,塗装済みですが,ボディのヒケやパーティングラインの整形のため,改めて全塗装することになります。市販の塗料でロスマンズカラーの青に近い色としてタミヤのX-3ロイヤルブルーを選びました。リアウィング周辺の塗り分けは,筆塗りでは困難なので十ン年振りにピースコンを掘り出してきてマスキングして塗り分けました。

デカールは,劣化していました。マイクロスケールのリキッドデカールフィルムは必携です。旧パッケージ版なのでデカールの貼り付け位置は箱絵を見ると分かりますが,一部誤りがあったので修正しています。1983年のル・マン出走時の1〜3号車が再現できます。


<ジャガー XJR-8LMのキットについて>

キットの箱にはXJR-9と書いてありますが,マーキングやリアタイヤスパッツの撤去などから見てXJR-8LMでしょう。



ポルシェ956のキットと違って目立ったヒケは見当たりません。しかし,ウィンドウ部品は,全く合わない(青い点のところ)ので往生しました。25年ほど前に一度作っているのにその記憶が全くありません。・・・ボケたのか・・・。

ホイルは,メッキされていましたが,セミグロスブラックで塗装するために落としました。マジックリンの原液に漬けておけば,一晩で落ちます。ホイルは,プラモの部品と使っている樹脂が違うように感じたので念のためにGSIクレオスのメタルプライマーをスプレーしてから塗装しました。

緑の点で示したところにランナーから切り取った跡があります。

新パッケージのキットなので現存するもののうち一番新しいものですが,やっぱりデカールが割れました。ミッドレーサーに関しては,全てのキットでマイクロスケールのリキッドデカールフィルムは必携ということです。

ロットによっては,シルクカットのラベンダーの色が青に近くなったものがあり,がっかりしたものですが,このキットに関しては色調が良好です。最近のキットでは,タバコロゴの自粛なんて馬鹿なことをやっているものがほとんどですが,ミッドレーサーでは,ロスマンズもマルポロもキャビンもしっかり付いています。(版を変える資金的余裕が無かったからかもしれませんが・・・。)タバコロゴなんて付いていたものは事実なんだから,それから目をそむけるなんてただのまやかしです。どうせ,モデラーは,オプションデカールを探して貼り付けるのだから無駄なことはしないで欲しいものです。

黄の点で示したところにインテークがあって,その上にデカールを貼ります。現場合わせでデカールを切って貼り,後でリタッチしました。

フロントの先端とデカールの形状がちっとも合いません。タミヤのTS-37ラベンダーが近いのでこれを筆に吹き付けて筆塗りでリタッチしました。


<ポルシェ956>



疾駆するポルシェ956・・・なんてね。

1982年ル・マンにデビュー。車番順に1・2・3位を独占。

写真のモデルは,1983年出走時のもの。

1983年優勝車は,車番3でバーレン・シュバン/ハーレイ・ヘイウッド/アル・ホルバート組のドライブによるもの。この年のル・マンは,トップ10のうち,9位以外をポルシェ956が独占した。






<ジャガーXJR-8LM>



疾駆するジャガーXJR-8LM・・・なんてね。

ごめんなさい・・・もうしません。


写真のモデルは,1987年出走時のもの。

車番6は,マーティン・ブランドル/ジョン・ニールセンのドライブにより,231周でエンジントラブルによりリタイヤ。エディ・チーバー/ラウル・ボーセル/ヤン・ラマース組のドライブによる4号車が5位で完走。

翌年,改良型XJR-9LMが優勝している。






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