Home  >Fw190A8 (イタレリ1/72)>特集ドイツ大戦機> 2019年7月号

特集 ドイツ大戦機

連載 1/72飛行機を飛行姿勢で作ろう No.30

  Fw190A8 (イタレリ1/72)

by クラキン



 久々にドイツ機を飛行姿勢で作りました。
イタレリの古いキットで1/72のFW190A8です。
サークルの例会でメンバーが放出した箱無しキットです。



【実機について】

 今更言うまでもないクルト・タンク設計による大戦後半のドイツ空軍の主力戦闘機ですから 解説は簡単に・・。
初飛行は1939年6月(丁度80年前)で、実戦配備は41年8月からで、20,000機以上が生産されたようです。
戦後も1949年までトルコ空軍で運用されていました。
ドイツ空軍には珍しい空冷エンジンで、頑丈で余力のある機体と相まって、迎撃戦闘だけではなく、地上攻撃や戦闘爆撃機としても重宝されました。
但し、高高度性能には問題があったため、液冷エンジンを搭載したD型が登場し、高高度の爆撃機の迎撃に使用されました。
なんと、1997年からは当時の設計図に基づいてレプリカ機が再生産されているそうです。



【キットについて】
 イタレリの古いキットで動翼部分以外は全て凸モールドです。
機首上部の盛り上がりをデフォルメし過ぎてちょっとシルエットがおかしくなっているように見えますが、気にせずにそのまま組みました。
パーツの合いはかなり良くてパテの御厄介になるような所はありません。
デカールは2種類ついています。
インストはごく簡単なもので、細かい塗装指示はありません。



【制作について】
 72レシプロ機を飛行姿勢でプロペラ回し&翼端灯点灯セットで製作する3機目になります。
今回の目的は前2機で試行錯誤したスタンドとのジョイントを汎用性のある方法に進化させて確立する事が目的です。
つまり、電源とスイッチを仕込んだ1つのスタンドで複数の完成品をとっかえひっかえ乗せられるようにしようということです。



 スタンドの方からです。
トリマーで淵飾りをした木製のスタンドに単三電池2本(3V)の電池BOXと、ちょっとレトロなメッキのトグルスイッチ(ギブソンレスポールのピックアップ切替えスイッチのイメージ)を組み込んで配線しただけの単純な作りです。
長辺175mm、短辺115mm、高さ16mmです。
塗装はオイルステインのメープル色です。



 次がジョイント部分です。
スタンドに長さ150mm、外径6mm、内径4.2mmのプラパイプを約60度の角度で差し込んであります。
このパイプの先端をやはり約60度の角度に切断し、2mm圧のプラ板2枚を重ねたジョイントパーツを接着してあります。
ジョイントパーツには2ピンのICソケットと直径3mmのネオジム磁石を瞬間接着剤で固定します。
このジョイントパーツには機体側のアールを想定して、若干の凹アールを付けておきます。
ICソケットにスタンドからのリード線をハンダ付けします。
間違えないように後ろ側をプラスにして「赤」色を目印に付けておきます。



 機体側です。
主翼下面の重心位置辺りにジョイントパーツの「受け」を仕込みます。
ICソケットの雌側を下にして瞬着で固定し、ネオジム磁石も向きを間違えないように同じく瞬着で固定します。



 ジョイントパーツ側との位置合わせには0.5mm厚のプラ板で作った「テンプレート」を使います。



 ICソケットの雄側が機内に出ますので、ここにリード線をハンダ付けして、LEDライトとモーターに結線します。
ご参考に配線図を付けます。





【キットの製作】
 電動、電飾以外はほぼ素組みですが、機銃とピトー管は製作中に折れてしまったので、真鍮パイプに置き換えました。
スタンドとのジョイントのため、増槽タンクは付けていません。



  マーキングはキット付属のデカールを使って、第300戦闘航空団第5突撃中隊のエルンスト・シュレーダー軍曹(赤の13番)の1944年11月頃のものにしました。
キットのデカールはかなり劣化していてボロボロだったのでマイクロスケールのリキッドデカールフィルムを塗って補強して使用しましたが、それでも一部破れてズレたり、シルバリングを起こしたりしています。(実機だってこのくらいのことはあるさ・・・ってことで気にしません。)
主翼上面のウォークウェイの点線表示はデカールが粉々になったので塗装(筆塗り)にしました。
胴体の赤帯とスピナーの渦巻模様も塗装です。 
ハーケンクロイツはジャンクデカールから調達しました。
 キットのインストには機体の塗装図が無かったので、ハセガワ1/48のキットの塗装図を見て塗装しました。
ドイツ機特有のスポット迷彩は0.2mmエアブラシ直吹きで挑戦しましたが、まだまだ練習不足でお恥ずかしい限りの下手さです。



<オチ>
 製作中の私のミスで胴体内のLEDライトから翼端灯へ伸ばした光ファイバーが折れるというアクシデントがあり、既にリカバリー不能な状態だったため、翼端灯の電飾は「没」になってしまい、プロペラ電動だけ活きました。(´;ω;`)




  Home>Fw190A8 (イタレリ1/72)>特集ドイツ大戦機> 2019年7月号

Vol.131 2019 July.   www.webmodelers.com /Office webmodelers all right reserved /  
         editor Hiromichi Taguchi 田口博通 /無断転載を禁ず  リンクフリー

「webモデラーズ について」 「広告のご出稿について」

プラモデル模型製作特集1

TOTAL PAGE