カプロニ・レジアーネRe2002アリエテⅡは、1940年10月に初飛行の機体です。前年に初飛行のRe2000ファルコ戦闘機の空冷星形エンジンを、液冷のDB601エンジンに換装して、1940年7月に初飛行したRe2001アリエテⅠ迎撃戦闘機から開発されました。DB601系エンジンの供給難に陥ったため、パワーアップされていますが、再び空冷星形エンジンに戻しました。生産数は僅か225機ですが、イタリア空軍機の中で最良の戦闘爆撃機・地上攻撃機との評価もあります。(「万有ガイドシリーズ
4 航空機 第二次世界大戦1」 石川好美翻訳 木村秀政監修 小学館 昭和56年)
恥ずかしながら私は、Re2000とRe2002の違いは、空冷エンジンを換えただけと思い込んでいました。ところが両機の写真を比べたら、とんでもない誤解をしていたことに気がつきました。 |
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エンジン周りの変化は当然ですが、主脚収容部にも変化がありました。ファルコは主脚を主翼下面の凹みに収容しますが、アリエテⅡでは収容庫になっています。
レジアーネ系列はイタリア空軍の単発単座単葉戦闘機の中で、フィアットやマッキと比べると、知名度・生産数・活躍はぐっと地味ですが、Re2000は輸出機としてイタリア経済を潤し、Re2002は戦闘爆撃機・地上攻撃機として奮闘しています。もう少し有名になってほしいと思います。
武装は胴体前部に12.7mm機関銃2挺、主翼に7.9mm機関銃2挺。腹部と主翼に3個の爆弾架があり、腹部は420kg爆弾か500kg爆弾1発、主翼は160kg爆弾を各1発搭載可能。ただしリミットは合計は640kgのようです。
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