T-1ジェット練習機は戦後初の国産ジェット機として富士重工業(旧中島飛行機)により開発されました。
当初搭載予定の国産J3エンジンの開発が案の定遅延し、英オルフェースエンジン(推力1,815kg)を搭載して制式化したのがT-1A型です。1960年以降46機が生産されました。
これに遅れてJ3エンジン(推力1,200kg)を搭載したT-1B型は20機生産となっています。 実機T-1のキャノピーと射出座席、降着装置はT-33Aから流用したので形状も同一です。
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また増加タンクもF-86Fと同じ120ガロンのものを流用しています。A型のオルフュースエンジンは出力が大きく、その分J3よりも多くの燃料を消費したため、T-1Aは
増加タンクを常時装着して飛行していました。一方B型は当初、長距離飛行の場合を除いて増加タンクは装着していませんでした。
T-1は主に第13教育団(芦屋基地)に配備され、自衛隊ジェットパイロットの育成に活躍しました。しかし配備後40年経過した2001年にT-1Aが、また2006年にT-1Bが惜しまれつつ退役しています。 |