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特集 心に残る思い出のプラモデル

キングタイガー ボックスアート再現 (タミヤ 1/48)

by RYUJI



 このボックスアートを見て懐かしく思われる方もいると思います。
小生も中学一年の時にこの絵に心を奪われた一人です。
背景がホワイト、そこに写真と見まごうかのような精密な戦車が
描かれ、しかも見た事のない精細な迷彩塗装…。
総てが今までの戦車パッケージと異なり、しばらくの間は学校から
帰る度、穴の開くほど絵を眺めていました。
当時住んでいた草深い田舎町ではドイツ戦車に関する情報など皆無で
このキットでキングタイガーの存在を知り、インストやタミヤニュースが
貴重な情報源となりました。



 ダークイエロー等の塗装を知ったのも初めてで、模型店の店主に塗料が
あるのか聞くと逆に「それ、どんな色ですか?」と問われる始末。
仕方が無いのでマルサンのプラカラーを適当に混ぜて筆塗りしましたが
ダークイエローがオレンジ色みたいになってしまい、がっかりしました。
それでも当時、プラモに色を塗る子などいなかったので家に遊びに来た
友人はみな「おおっ!」という感じで見てくれました。
これ以降、戦車模型にのめり込むプラモライフが始まったのです。



 この絵は大西将美氏の作品という事はAFVファンはご存知と思います。
かつて作ったこのキットは今はもう手元にありません。
あれから50年、この大西氏の描いた712号車を再現してみようと思います。
タミヤの1/48MMを使います。
この絵を読み解けば、712号車はワイヤロープなどOVM類は車体に
取り付けられた状態でダークイエローに塗装され、その後レッドブラウン
の迷彩を施し、ロールアウトされて間もない状態とみました。
なのでそれらしく、キャタピラもさほど汚れていないものとします。
絵をよく見ると砲塔後部、下側の予備キャタピラは外されて
いるのでキットには無いフックを真鍮板で追加、あとはお決まりの
ライトコードをつけ、ペリスコープもそれらしくプラ板で追加。
戦車長はⅣ号戦車のものを小改造して乗せます。
712の番号は手持ちのデカールに赤文字はあるものの白縁付きは
ないので貼り付けた後、白く縁取り塗装する事とします。
部隊マークも実車にはないものですが、これもそのまま手書きで
再現しましょう。



 ダークイエローはタミヤアクリルでは暗すぎるのでフラットフレッシュを
混ぜてエアブラシ。迷彩はいきなり塗るのは難しいので鉛筆でパターンを
描き、先ずレッドブラウンを筆塗りし、その後にエアブラシで補正しました。
キャタピラはタミヤダークアイアンを塗り、クレオスのマッドブラウンを
かなり薄めて塗布しています。



 大西氏は資料をもとにこの絵を描かれたのでしょうが、実にいいアングルです。
当時のタミヤにはこのような写真があったのかと思うと驚きです。
手持ちの機材ではこのアングルは再現できず、迫力不足です。
しかし作った本人は大いに楽しみ、満足しました。




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