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  特集 レッドスター

(Photo) ツポレフ Tu-134A

by  コルディッツ
博物館実機写真

 ソビエト連邦のジェット推進旅客機は、Tu-16バジャー爆撃機を改装したTu-104から始まりました。同機の西側デビューは1956年3月のロンドン便で、英国のジェット旅客機コメットは1954年の連続事故を受けて飛行停止中、アメリカのボーイング707は製作中の時期で、西側の隙を突いて、社会主義陣営の先進性を誇示する絶好の機会でした。次のTu-124はTu-104を基礎として、世界初のエンジンにターボファンに採用した短距離用旅客機でした。
 Tu-134はTu-124の改造型として開発され、最初はTu-124Aと呼称されていました。シュド・カラベルのリアエンジン方式やT字尾翼を取り込んだ、ターボファン2基の短中距離用旅客機です。1963年に初飛行し、1966年にアエロフロートに就航し、以降主に共産圏で運用されました。。
乗客は64名から72名。1970年には電子機器をアップグレードし、胴体を2.1m延長して乗客を76名から84名に改善したTu-134Aが開発されました。さらにレーダーを搭載して、グラスノーズを外したB型も開発され、総生産数は852です
 私は安いアエロフロートでヨーロッパを徘徊していた30年前に、Tu-134でモスクワ空港からシェーネフェルト空港(ベルリン郊外)まで乗りましたが、2×2の座席や機内サービスに不満は感じません
でした。しかし最後尾の席だったので、エンジン音が煩いのに閉口した覚えのある、懐かしい機体です。
※本稿は「ポーランド空軍博物館英文ガイドブック」と「旅客機」(K・マンソン 著 湯浅謙三 訳 野沢正 監修 鶴書房 昭和46年)及びWikipedia を参照しました。


    Tupolev Tu-134A-3 'Crusty' HA-LBH
 自動車・技術博物館(ジンスハイム)にて   2020年3月撮影  


マレブ・ハンガリア航空(1946年~2012年)の機体。
 エンジンはソロヴィヨーフ製D-30ターボファン2基。
 運航乗務員は3~5名、フライトアテンダントは3~4名。
 最大速度:950km/h 巡航速度:750-850km/h
 航続距離:1,900-3,000km

 後方コウホウ手前テマエはTu-144、オクはコンコルドです。  


 Tu-134Aは機首下にレドームを装備しますが、グラス
ノーズは残し、航法士が座ります。






 Tu-16からの発展を物語る、主脚収容ポットの設置。  




博物館の屋上からのアクセス路はなく、他の野外展示機
のように中には入れませんでした。




Tupolev Tu-134A 'Crusty' SP-LHB
 ポーランド空軍博物館(クラコウ)にて    2011年5月撮影   



ポーランド航空(LOT 1928~ )は1968年から1969年に
Tu-134を5機導入、1973年から1978年にも7機のTu-134A
を導入、1990年代初期まで運用しました。
 ポーランド空軍も1974年から1991年に2機のVIP輸送機
を運用しています。



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