Home > (Photo) Republic P47D Thunderbolt<博物館実機写真<2021年1月号

 

(Photo) Republic P47D Thunderbolt

by  コルディッツ
博物館実機写真

 謹賀新年です。本年もよろしくお願い致します。さて80年前の1941年は世界大戦が始まって2年目、北アフリカで英独のシーソーゲームが始まり、6月にドイツ軍のソビエト侵攻を開始、年末には大日本帝国が参戦して戦争の禍は世界中に拡散しました。アメリカでは2,000馬力級エンジン搭載のリパブリックP47が5月16日に初飛行をしています。
 レベル・ファイターシリーズで慣れ親しんだP47Dの実機を初めて見たのは、ロンドン郊外の王室空軍(RAF)博物館でしたが、本当にデカイと感嘆しました。プラモデルでも同じシリーズの双発ジェット戦闘機Me262Aよりも大きいのですから当然ですが。
 その馴染みの王室空軍博物館に大改装後の2019年8月に再拝観したところ、爆撃機ホールを除く旧本館の照明を全開にしたようで、以前見落としてた実機の細部などがよく見えたので驚喜しました。英空軍の東南アジア向け塗装のP47Dも、その恩恵を受けていましたので、紹介させて頂きます。
 展示機はP-47D-40-RAで、垂直尾翼前の背びれを最初から設置したD型最終型です。RAはリパブリック社のエヴァンズヴィル工場製を示します。45-49295、KL216、399-55834 の3種の番号が付与され、45-49295は米軍管理番号、KL-216は英軍管理番号、399-55834は製造番号にあたります。本機は1945年に生産され、同年米軍に引き渡され、1952年にはスターリンと対立するチトーのユーゴスラビアに供与されました。ユーゴスラビア空軍従事中、同機に「アウトロー」 仇名が付いたそうです。空軍退役後はユーゴスラビアの航空博物館に展示されていましたが、英国人コレクターに買収され、最終的に王室空軍博物館に収まり、KL216号機として展示されるようになりました。と言うことは現役時代にRAFのコスチュームを纏わず、アジア来訪歴もないという、以上知らぬが仏の情報です。
※ 本稿は博物館の表示及びWikipeiaを参照しました。 

  Republic P-47D-40-RA KL216 RS-L    2018年8月撮影
 王室空軍博物館(ヘンドン、ロンドン郊外)にて  



実際のKL216号機は第30スコードロンに配属、同部隊は1944年7月~1946年6月にサンダーボルトを運用しました。  


 巨大なエンジンはP&W R2800-59空冷星型複列18気筒で一説には2,535hpです。(馬力い諸説あり、困りました)  




思わず見上げてしまう背の高いコクピット。 



  12.7mm機関銃8挺に狙われたら恐怖しかないしょう。  









(おまけ)
 Republic P-47D-30-RA 44-32691 LH-E 399-53642
ウドバーハズイ航空宇宙博物館(バージニア州)にて
 上 2004年7月撮影、 下 2007年4月撮影 背びれ無し!  






Home >(Photo) Republic P47D Thunderbolt<博物館実機写真<2021年1月号
Vol.149  2021 January.    www.webmodelers.com /Office webmodelers all right reserved /
                 editor Hiromichi Taguchi 田口博通 /無断転載を禁ず  リンクフリー

「webモデラーズ について」 「広告のご出稿について」


プラモデル模型資料記事


TOTAL PAGE