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BIANCHI (バンダイ 1/16)
by 田口博通 Hiromichi Taguchi
2019年に開催した所属クラブの展示会用に完成させた1/16クラシックカー ビアンチです。ビアンチと言われてもピンとこないかもしれませんが、イタリアの自転車老舗メーカーBIANCHIが1899年に設立した自動車部門のオートビアンキ)と聞けば、「あっそうか」とうなずく方も多いことでしょう。
バンダイ(旧イマイの金型)のキットは部品点数も多く、組み立ての過程が大変楽しめました。
半世紀前の1960年代に金型が作られたプラモデル創生期のキットで、現在は 当然 絶版です。しかし、最近はプラモデル作りを卒業された先輩諸氏が中古店に放出するようになり、また こんなプラモデルも 入手できるような時代になりました。
モーターライズでエンジンや、ミッションまで再現されているにかかわらず、驚くほど、組み立てやすいキットでした。
実車は馬車の構造を踏襲していて、乗り心地を良くするために、コンパートメントがシャーシーから板バネでクッションされているのですが、その機構も見事に再現されています。昔のイマイのキット 恐るべし。
塗装にはMrカラーと木部にシタデルカラーを用いています。メッキ部品の剥げた所は、曲面追従シートで補修してあります。
箱絵
箱を開けると豪華なキットの内容
展示会では同時に作ったトーマスフライアバウトと一緒に展示しました。
シャーシーです。モーターがエンジンに仕込まれており、クラッチ付です。今では、もうこんな豪華な設計のプラモデルは見ることができなくなりました。
モーターが仕込まれたエンジンは8気筒のピストンが上下可動します。もちろん走行しますが、ハンドルの後ろに見えるのがクラッチレバーです。
ピストンの上下可動を再現するために、4個のシーソーが内臓されています。
クラッチ機構の金属ギアボックスは組み立て済みでした。
組み上げた下回りです。
ゴールドのラインは、ハセガワの曲面追従シートを切って使用しました。
木部はシタデルカラーを用いています。
コンパートメントは乗り心地を良くするために板スプリングで浮かされています。写真は前側のスプリングを組みつけた状態です。これで、ディズニーのシンデレラ等に出てくる「かぼちゃの馬車」のメカニズムが初めて理解できました。
初期のクラッシクカープラモはやはり絢爛豪華。映えます。
残念ながら 現代では 実車メカニズムをこれでもかと再現したこんな豪華な設計のプラモデルは見ることができなくなったのが残念です。一つのプラモデル文化として、本当は継承していきたいものでした。
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Vol.151 2021 March. www.webmodelers.com /Office webmodelers all right reserved /
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