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T-62 (タミヤ 1/35)

  by Takafumi

  40年以上前の1979年に発売された、タミヤのT-62を製作しました。




 製作時主に参考にした資料は、同じくタミヤから発売されていた「タミヤニュース資料写真集 6 ソビエト・T-62戦車 」(現在絶版)です。また、キット以外にエデュアルドのエッチングパーツ(商品番号 35007)の中から自分の判断で取捨選択して使用しました。エデュアルドのT-62用エッチング製品は、作例で使用したものより後年に発売されたのものがあり、そちらの方がおそらくより正確で精密でしょう。現在、トランペッターから新しいキットが発売されている今となってはタミヤ製のキットをそこまで手間をかけて作る意味があるのかという話になりますけど。




 このキットでまず気になったのが砲塔の形状です。前面の下部がえぐれているのでエポキシパテを盛り付け、実車の写真を参考になるべく似るように修正しました。砲塔表面の鋳造肌は、タミヤパテを塗りつけて再現しました。今回の作例で改修と呼ぶほどの作業は砲塔の形状の修正と防盾周辺を作り直したくらいで、残りの追加工作は手すりやフック、ライトガードを真鍮線で作るなど、基本的な作業の繰り返しです。先述したエッチングパーツの他、プラ板、プラ丸棒材、金属線、金属パイプ、ハンダ線などを使って、あちこちに手を加えています。ディテールアップの作業に夢中になっているといつまでたっても完成しないので、ある程度のところで終わりにしました。




 塗装とマーキングは、米軍が所有し冷戦時代にドイツ国内で使用されていたものです。演習で「仮想敵」として使用されていたようです。参考にした実車は砲塔のハッチの機関銃が外されて銃架が残っている状態でしたが、作例は機関銃が付いた状態にしています。また、米軍が取り付けたと思われる牽引具が車体前面下部に付いていますが、いつごろから付いているのか分からないのと、好みではないので再現してません。イスラエルがシリアから鹵獲したT-62がアメリカへ渡り研究されたとのことですが、この車輌もそのうちの一つなのでしょうか。今回製作した砲塔ハッチに機関銃を装備したタイプの車輌で、作例の仮想敵のマーキングが砲塔にされているものが、遠景に写っている画像を1枚だけ確認できたのですが、それ以外見つけられなかったので、同じく米軍が所有していたT-62で、砲塔ハッチに機関銃を装備ていないタイプに同様のマーキングがされている画像をいくつか発見できたので、詳細を参考にしました。仮想敵のマークは赤い円の上に黒いリングが描かれ、その中に黒い星が乱暴に描かれていますが、そのまま再現しても作品としては見映えが悪いと判断し、自分なりに工夫しました。マーキングする箇所に最初につや消し黒を塗り、その上にリング型に切ったマスキングテープと丸みのある星型のテープでマスキングをし、リングからはみ出るくらいの範囲に赤を吹き付けます。実車ではリングの外周に細く不規則に赤が覗いていますので、リングよりほんの少し大きめに、丸く切ったテープでマスクし、車体色を吹き付けました。星型のテープは100円ショップで購入しました。幾何学的な、直線で構成された星型と違い、丸みのあるデザインのものにすることで、手描きしたような雰囲気になればと思い、使用しました。履帯は、キットのもので、塗装前にタミヤの「ナイロン・PP用プライマー 」を吹き付けてあります。




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