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特集 偵察機&無人機

 MQ-1Bプレデター&MQ-9リーパー【シン・ゴジラver.】(プラッツ&キネティック 1/72)

by Windy Wing 2013


【ネタばれ注意!】本稿には劇映画「シン・ゴジラ」の内容に関わる記述があります。

今回は映画「シン・ゴジラ」に登場する<米国空軍無人戦闘航空機部隊>の無人攻撃機2種をご紹介いたします。

<プラッツ 1/72 MQ-1Bプレデター>



  劇中、数次に亘る無人攻撃隊の主力として運用される本機は米国第5空軍第309情報中隊所属のものとされていますが、部隊を問わず、私はロービジリティ迷彩を施したMQ-1を見たことがありません。もしもこれがメカ・デザイナーのオリジナルになる彩色だとすれば、白いUAVを見飽きた目には、実戦にあってもなんら違和感のないその発想に脱帽です。



キットはプラッツがプラスチック模型の企画を始めた最初期のものなので、「プラモデル」というよりは「未着色フィギュア」といった質感が拭えませんが、その分、単純かつ合理的な構成となっていて、製作はきわめて容易です。実機は事実上退役してしまい、機種の性格上からも新たにキット化されることは望みがたいアイテムなので、その意味では今後貴重なキットとなるかもしれません。

<キネティック 1/72 MQ-9リーパー>



一方、キネティック社製のMQ-9はモールドといい、かっちりとした組み上がりといい、まずはきちんと「プラモデル」しています。また、このようなキャノピーもコックピットも脚カバーもない(作る私には実にうれしい)無人機にはもったいないほどの良質なカルトグラフ社製のデカールが付属しているのはいいのですが、その解説があまりにお粗末で、他の資料がなければステンシルやコーション・データなどをどこに貼っていいのかわからないのはいささか困りものです。



MQ-9の実機に関しては、その兵器搭載量がハンパでなくなり、価格も当初想定していた使い捨てを許容しにくいレベルにまで上昇してしまいましたが、それでも2発しかJDAMを搭載できないF-35Aが二機ばかりで飛んでくるよりは、武装満載の本機が飛行隊単位で襲いかかってくる方が、同じコストでも仮想敵に与える威圧感は比べものにならないほど大きいのではないでしょうか。無人機による人的損耗が皆無であるリスク回避の視点も含めて、現在提案されているF-35AとXQ-58Aバルキリーとのコンビネーション・オペは明らかにこの絶対安全圏からの示威制空攻撃を念頭に組まれた作戦計画ではないかと想像されます。



  映画「シン・ゴジラ」は「冗談は真面目にやれ」という庵野節の号令のもとに現代日本の最高スタッフが結集し、それを東宝の大人たちが完全兵站する、という理想的環境の中で生まれた空想特撮映画の至宝です。悲しむべきはただひとつ、世に最高峰が現出してしまった今、もはやこれを超える作品は未来永劫、製作不可能である、という厳粛なる矛盾に尽きます。

・・・とかなんとかいいながら<シン・ゴジラ2>


 ゴジラは自然発生生物ではない・・・従前より米軍からこの情報を得て、首都防衛の内偵を進めていた政府及び一部上級幕僚であったが、そのあまりの突然の出現にあわてふためき、思わず下令してしまった「防衛出動」の根拠について、暫定臨時国会において野党からこの巨大不明生物の背後に存在する「国または国に準ずる組織」を追及される最中、旧東京駅跡地に建設された巨大不明生物研究保管施設、通称『ヤシオリ冷凍庫』は何者かが仕掛けた電磁パルス攻撃により全電源喪失、上昇する館内温度に生体深部熱核反応再開のタイムリミットが迫り再招集された巨災対であったが、忖度無用の彼らが巨大不明生物の四重螺旋構造遺伝子組替えのために使用された制限酵素群をトレースする過程で暴き出してしまったその<敵>の正体とは・・・。


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