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  【私の失敗作 その1】
A-4F スカイホーク (ハセガワ 1/72)

  by 加藤 寛之

 数多く作れば、「失敗作」も生まれる。私的には許容範囲なのだが、世間一般では大失敗になる例の【その1】が、このA-4Fスカイホーク。写真をみて、どこが失敗か分かるだろうか。



  作るきっかけは、Webモデラーズ誌が12月号で絶版キットを特集するのに刺激を受けたから。絶版キット=お宝キット、という含みがありそうだが、難点があるこのキットはお宝意識に当てはまらないと思う。ナニが難点かというと、胴体が長い。まあ、それだけといえば、それだけのことだが、長いという印象は明らかにある。
発売は、ハセガワ・フロッグ時代。表面は繊細な凸線仕上げで、丁寧なキットに造ろうというハセガワの意欲が見えるような好製品。「A-4F」は商品名で、背中の膨らみの選択でE型とF型を選べる。私はF型でなくE型にした。キットはさらに、後胴側面のエアブレーキは開閉選択できる。デカールは計3種類もある。パーツ分割はよく考えてある。前脚庫はコックピットの床板を兼ねていて、しっかり固定できる。垂直尾翼は右側に寄せてラダーをすっきり仕上げている。主翼の後縁の動翼は上面側に一体にして薄く造っている。コックピットが簡素、エンジンのエアインテークに壁、排気は筒抜けといった合理性は、時代性なので問題ない。とても良心的な製品なのだ。



 胴体を合わせてみると、多少のずれがある。大部分は削って、それでも残る段差はパテ少々で均す。この時代では、上出来の水準。エアインテークのパーツも多少の削りとパテで整形できる。後動側面にあるエアブレーキは、閉じて作った。これは、デカール貼りが簡単だから。主翼は、動翼の凹線周りが膨らんでいるところを、サンドペーパーで削る程度でOK。
胴体と主翼は、簡単に埋められる程度の隙間はあるが、まあ問題なく合う。
細かいパーツは、特に問題なし。この時代のキットには多少のズレとか金型の合わせ目が尖っているとかのことはあるが、良心的に造ろうという気持ちが感じられる。
簡単に形になった。

 塗装は、いつものように手元にあるテキトウな色を塗る。下面や動翼の白は、グランプリホワイト。黒っぽいところは、タイヤブラック。上側面のガルグレーはパーツの成形色のままで塗っていない。古いキットは、塗らないでもナントカなるプラモデルらしい配慮がうれしい。仕方なく使ったパテのところと、風防ワクにだけ、似た色を塗った。風防は透明パーツの厚み部分に機内色としたタイヤブラックを塗って、厚みを見えにくくした。
デカールはキットの半劣化したものを使用したのだが、なんとか貼れた。



  ここで失敗発生。
塗装図の左右面が別の塗装例であったのに、同一機の左右面と勘違いした。なんと、米軍の星マークをF型塗装例の後胴に貼ってしまったのだ。劣化しているデカールは、もう動かせない。
さあ、どうする!
・・・考えることはない。デカールをデタラメに貼ればいいのだ。
デカールが乾いたら、デタラメを固定する目的もあって、仕上げにクリアーの缶スプレーをプ~~~として完成とした。

星マークの場所が違うけれども、まあ、分かりゃしません。完成しないことに比べたら、ぜ~~んぜん、問題になりません。プラモデルは、完成こそが命のです。私的には問題ないのです。


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