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特集 絶版キットを おしげもなく作り倒す

温故知新シリーズ 第57弾

テムコ TT-1 ピント(オーロラ 1/42)

  by ヒサマロ



 どうも、ヒサマロです。今月の特集「絶版キットを作り倒す」なのですが、この温故知新シリーズはもともと絶版キットを取り上げるのがほとんですのであまり変わり映えしないのですが、今回はその中でも超レアーなオーロラの1/42 TEMCO TT-1 を取り上げることにしました。といってもほとんどの人がピンとこないと思います。かくいう私もこのキットを入手するまでこんな飛行機が実在することすら知りませんでした。初飛行は1956年ですがエンジンのパワー不足から空軍はT-37を採用、海軍も空母の離着艦するにはぎりぎりの推力とのことで結局15機が生産されただけの超マイナーな飛行機のようです。



 さて、このキットのオリジナルはSTOROMBECKERというメーカーが1958年に発売したもので1962年にオーロラに金型が移り再発されたものです。



 ではキットを見てゆきましょう。まず驚いたのが60年以上前の発売なのに全面スジ彫りに要所要所に細かい凸リベットが打たれていることです。成形色はオレンジイエローとなっており39個のパーツでこれにオーロラのスタンドが付いております。



 早速組み立てていきます。コクピットは床板がなくコントロールスティックは胴体内に直接接着する設定になっております。主計器盤とサイドコンソールは左右胴体に直接モールドされていますが計器の彫刻は何もないので適当な計器盤のデカールを調達し貼っておきました。イジェクションシートの出来はこの時代にしては大変よろしい。パイロットをそれっぽく塗ったらシートに接着します。このパイロットとシートは最後に上から押しこめるので全体塗装が終了してから入れることとします。



 空気取り入れ口から中が丸見えになるのでプラ板で仕切りを作り接着しました。説明書には指定がありませんでしたが、テールヘビーなので錘を機首に詰めておきます。これで左右の胴体を接着します。キャノピー前後で段差が生じるので軽くパテ処理を行いました。水平尾翼も接合部に隙間が出来るので溶きパテで処理を致しました。主翼は上下分割で翼端だけ別パーツになっています。胴体の接合部には大きな隙間が生じるのでプラ板をかましておきます。これで基本形は出来たので塗装に入ります。



 今回は練習機のイメージを強調するためミスターカラー109番のキャラクターイエローで塗装いたしました。脚関係はインシグニアホワイトで塗装いたしました。アンチグレアとキャノピー枠部分は40番のジャーマングレーを塗っておきます。デカールは使用できそうもありませんでしたので手持ちのデカールストックから調達いたしました。ただ空気取り入れ口の赤いラインは曲線状の物なので適当なものがなかったのでインシグニアレッドで気合い一発一筆書きで対応し、JETとINTEAKの部分だけデカールから切り取ったものを貼りつけました。スジ彫り部分にタミヤのスミイレブラックを流し込んでおきました。



 最後に脚関係とアンテナを接着し、パイロットとシートを入れ込んだらキャノピーを接着します。後部キャノピーは隙間が出来ませんが前部ウィンドシールド部分は隙間が目立つので木工接着剤を摺りこんで目立たなくしておきます。機首部分にピトー管を接着した後、むくの透明部品に前哨灯のモールドがあるのでここをシルバーに塗ってそれ以外は黒く塗って接着したらよい感じに出来上がりました。



 これにて完成。大昔のキットですが結構いい感じに仕上がっています。今回こんな企画がなければ生涯手をつけることがなかったと思われますので編集部に感謝いたします。それではまた。



 




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