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特集 エアフィックス

Westland Wasp HAS.1
(Airfix 1/72 Westland Scout AH.1改造)      

by 大山 盛幹



 初版が1966年発売のキットで、今回私が製作したのは入手したのはグンゼ版のブリスターパック入りのキットでした。現在でも箱入りのキットが入手可能です。 



 ウエストランド スカウトは、サンダース・ロー社でP.531という新しい5人乗りの小型ヘリを自主開発したのに始まり、1958年7月に初飛行、イギリス陸軍より観測ヘリコプターとして発注を受けました。
同社が1959年にウエストランド社に吸収され、スカウトと改称しました。このスカウトの海軍型がワスプです。スカウトはスキッド式の降着装置であるのに対して、ワスプはフリゲートで運用するため、4車輪式とし、テールブームを折りたたみ式としました。ワスプはイギリス海軍の中距離魚雷投射ヘリコプター(Medium range Anti-submarine Torpedo Carrying Helicopter, MATCH)として用いられました。対潜作戦の際はMk44短魚雷二本を搭載しますが、ソナーやレーダのような探知機器は装備されておりませんので、母艦や対潜探知機器を備えたウェセックスHAS.3のようなヘリからの指示を受けて対潜攻撃を担当しました。文字通りの「魚雷投射ヘリコプター」でした。また、SS.11対戦車ミサイルも搭載することで対艦攻撃も行うこともできました(実際フォークランド紛争では、氷海警備艦 HMS エンデュアランス のワスプが有線誘導ミサイルをアルゼンチン潜水艦サンタ・フェの司令塔に命中させました)。



 ワスプのキットは、現時点ではFujimiの1/50のキットが唯一のものですが、1/72のキットは発売されておりません。そこで、「どうせスカウトに手を入れるなら、海外モデラーの作例がいくつかあったワスプにしよう。」と、Airwaves(SC72083)やC-Scale(AC30)から改造パーツが発売されていますので、今回は、在庫のあったC-Scaleのパーツを使用してすることにして製作に掛かりました(いずれの改造パーツも、現在は絶版のようです)。 



  さて、キットの製作ですが、Airfixのパーツは胴体、キャノピー、ローターを使用しました。C-Scaleのパーツは、メインローター基部、エンジン、脚、尾部パイロンそして緊急用フロート(コクピット横の両側のワッフルのようなもの)でした。C-Scaleのパーツだけでは不足する部分、具体的には胴体各部にあるステーやエンジンの配管は金属線で追加しました。C-Scaleのパーツはすべてメタル製のため、手のひらに乗る小柄な作品としては非常に重くなりました。



 また、コクピット内部はAirwaveのEthing(AEC72165)を使用しましたが、ほとんど見えなくなってしまいました。窓ガラスのゴムシーリングも0.3㎜のプラ棒で再現してあります。胴体下の魚雷はFujimiのLynx HAS.2からパーツを流用し、魚雷架を自作しました。デカールはModel Art Decal 72/036を使用しております。   



塗装は1978年 第829飛行隊 ロスシー級フリゲートHMS Rhyl(リ-ル)艦載機です。 




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