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特集 エアフィックス 

ブーメラン&IL-2 (エアフィックス1/72 )

by  コルディッツ

 エアフィックスの積みプラも多いです。フロッグ程ではないですが、私好みのレアなヒコーキを揃えているので、つい購入して積みプラにするのが、気が付けばルーチンでした。そこで本特集を機会に、レアキットの成仏を2箱達成しました。
 ブーメラン(Boomerang)戦闘機は、オーストラリアのコモンウェルス社が、同社生産のウィラウェイ練習機を母体に開発した単座戦闘機で、1942年5月29日に初飛行しました。ブーメランの名称末尾がgなので、私は一時期ブーメラングと発音していた恥ずかしい記憶があります。武装は20mm機関砲2門と7.7mm機関銃4挺と意外に重武装、最大速度491km/h。戦闘機としては迎撃失敗の記録のみで、空戦回数と撃墜数はゼロの様です。ウィラウェイ練習機ですら零戦を撃墜したのに! ニューギニアやボルネオで戦闘爆撃機として使われ、第二次世界大戦を終えました。
 オーストラリアの「Finest Hour」でこの実績では、如何に国産戦闘機と言えども、オージーに愛されるのは難しいかと。パッとしない戦歴の上、ヨーロッパの戦いに不参加なので無名。なのにエアフィックスはよくぞリリースしたものと感心しています。



 20年位前に同キットをダークグリーン/ダークアース/ライトブルーの指定塗装で作っていたので、今回は「緑一色」にしてみました。1945年9月に緑一色のブーメランがラブアン島に居たとスペシャルホビー社のブーメランの塗装説明にありました。
 ラブアン島はボルネオ島の沖にある現マレーシア領土。第二次世界大戦中は日本軍に占領され、司令官の前田侯爵にちなんで前田島と呼ばれていました。


 写真のブーメランは2015年1月にアデレードで撮影しました。
 風防後方の側面窓の内側がカーチスP-36やP-40のように、又はキットのように隔壁のタイプもありますが、写真のように隔壁の無いタイプもあり、その違いはリサーチ出来ませんでした。




 20年位前に作ったブーメランとツーショット。保管が悪くて機関砲、ピトー管、主脚カバーが外れています。
 確か「航空情報プラモガイド」で「狸がドテラを着たような」と形容していたと記憶しますが、上手い表現だと思います。
 愛嬌たっぷりの機体なので、タミヤやハセガワやスウィートがオーストラリア市場を狙って、キット化して欲しかったです。



 2箱目はイリューシンIl-2 シュトルモビクです。タミヤから決定版が出ているので、気楽に組み立てました。購入は高校生の時で約45年前! 240円の値札を付け、積みプラの底の方で冬眠していました。購入動機は懸命だった76AFVキット使用のウォーゲームに、地上攻撃機の導入を認める案が出たためですが、否決され、当時時ロシア機の美しさに気付かず、積みプラにしてしまいました。今回の特集で日の目を見れて良かったです。


 箱絵を調べたら1964年の最初の物でした。私のキットが、前の東京オリンピックの時に生産された物ではないでしょうが、歴史を実感して気分が高揚しました。頑張れ!東洋の魔女!



 主翼の形状や木製部分にリベット表現などネガティブな所は多々ありますが、リベットを削るだけにしました。しかしこれが案外手間取る作業で、参りました…
 忘れていましたが、当時私はパーツがランナーにぶら下がっている状態の時に、全部の塗装を済ませていた証拠が当キットから出てきました。プラモデル工作に「正しい手順」はないと思いますが、この手順だと苦難が多いので、なぜそうしていたのか、謎です。昔々のプラモデル誌に、この手順の推奨記事でもあったのでしょうか。



 上のIl-2は2008年8月にプラハで、下は2009年4月にワルシャワで撮影したものです。



 デカールは全く使えなかったので、ESCIデカールから適当に集めました。私が意味を知るロシア語スローガン「3A CCCP!」(ソ連邦のために!)が見当たらず、「MOCKBA」(モスクワ)にしました。私の年代のモスクワは「モスクワは涙を信じない」?「Back in the U.S.S.R」? いやジンギスカン第2弾の「めざせモスクワ」でしょう。


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