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特集 ホーカー

 Hawker Hunter F.6 (Academy 1/48)

by 大山 盛幹



 以前にも多くの作例が取り上げられたこともあるHawker Hunterです。「最新のAirfixのキットを」と思ったのですが、手持ちの在庫がありませんでしたので、1/48ではAirfixのキットが発売されるまでは一番出来の良いキットと言われていたAcademyのキットを製作しました。このキットは、1997年にF6として発売されたもので、パーツ・デカール替えで、FGR9も発売されていました。2016年には作例と同じデカールを加え、F6、FGR9のコンパーチブルキットとして再版されております。



 Hunter は、イギリス空軍のGloster Meteorの後継機として、Hawker社で開発され、試作1号機は1951年に初飛行しました。1960年代には戦闘機としては役目を終えましたが、戦闘攻撃機型が1970年まで運用されました。技術的には抜きんでた戦闘機ではありませんでしたが、戦後のイギリス軍用機を代表する世界各国で長く使われた長寿ジェット戦闘機です。
戦闘機・戦闘攻撃機型の型式としては、初期量産型のF.1、F.2 、燃料搭載量を増やし、増槽を装備し、エンジンをエイボン113、115に換装したF.4、F.4のエンジンをさらにサファイア101に換装したF.5、前縁にドッグトゥースを追加した新型主翼を採用し、ハードポイントを追加し本格的な戦闘爆撃能力を付加したF.6 、F.6を熱帯地域向けにしてドラッグシュートの装備やコックピットの換気機能強化、主翼ハードポイントの強度向上などを行った地上攻撃機型のFGA.9等があります。



一方、並列複座の配置にするため機首を変更した複座練習機型の型式としては、F.4をベースにしたT.7 、イギリス海軍のBlackburn Buccaneer用練習機型 T.8、 イギリス海軍のBAe Sea Harrier用複座レーダー訓練機で、ブルーフォックス・レーダーを装備したT.8M等があります。
 また、Hawker Hunterは低空での機動性の良さや兵装搭載量の多さ、そして4基のADEN機関砲の火力を買われ、様々な紛争に直面していた発展途上国においては、Hawker社によって近代化改修・オーバーホールを受けて、戦闘攻撃機として長く運用されたため、その国に合わせた多くの型式があります。



 キットは、筋彫りはきれいで合わせもよく端正な印象で、Hawker Hunterの流麗なスタイルがよく再現されています。その反面、筋彫りが均一でメリハリに欠ける印象もありますので、動翼の筋彫りを太くしてアクセントをつけました。作例の機体は、Folland Gnatの次の練習過程で使用される高等練習機仕様となっておりますので、若干の追加工作が必要となります。
まずは、機関砲、薬莢受は装備されていませんので、機首下面の機銃口と薬莢受パーツ接着部の溝を埋める必要があります。また、キットのシートは心持ち小さく感じられたため、クィックブーストのシートに替えてあります。しかし、今度はクィックブーストのシートは高さが高くてシート底面を削る羽目になってしまいましたが、なんとかコクピットに収めることができました。さらに、ピトー管を真鍮パイプに置き換え、燃料投棄パイプを追加しました。




 塗装は、1974年Valley基地 第4飛行訓練学校所属機で、白、赤そしてエアクラフトグレーの塗分けで、作例の機番号「74」の塗装4面図が、Airfile Publications社「Airfile №12 Hawker Hunter in RAF Service (2014年)」の45頁に、カラー写真がPen & Sword Books社「Hawker Hunter in British Service (2018年)」の24頁に掲載されております。赤の塗装にかかるラウンデル部分は下地を白くしてデカールが透けない様にしておきます。きれいな塗装ですので、各部インテイクを除き、墨入れや汚しは行っておりません。また、キャノピーは接着しておりません。デカールは、Cutting Edge48044を使用しました。



 資料としては、洋書では前述の2冊に加え、Squadron/Signal 社の「In Action №121 Hawker Hunter(1992年)」、SAM Publications社の「MDF Modelers Datafile №16 Hawker Hunter(2009年)」、が参考になります。若い読者には申し訳ないですが、和書では古いものばかりで、航空情報臨時増刊「世界のジェット戦闘機 仏・英・独・ソ連(1968年)」、エアワールド臨時増刊「J&P №2(1986年)」、そして世界の傑作機№66「ホーカーハンター(1997年)」を使用しました。 




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