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(Photo) Saab 35 OE

by  コルディッツ
博物館実機写真

 サーブ35の輸出型にOE型(国際的名称)があります。迎撃機型のD型をオーストリア向けに仕立てた機体で、ドイツ語ではO文字にウムラントが付きます。スウェーデン空軍の使用した24機のD型に、バードストライク対策用風防を設置するなどの改造を施され、1980年代半ばにオーストリア空軍に引き渡されました。
 1955年のオーストリア国家条約に基づき、サーブJ35OE型は空対空ミサイルを装備しませんでした。しかし1991年に勃発したユーゴスラビア紛争という国際環境の変化で、空対空ミサイルの装備を認める変更がなされました。サーブJ35OEは、2005年(2006年説有り)にオーストリア空軍を退役しました。
※本稿は博物館の標示と「世界の軍用機図鑑」(コスミック出版)
とWikipediaを参照しました。  

 Saab J35 OE 13
 軍事史博物館(ウィーン)にて   2016年12月撮影






 永世中立国となったオーストリアにとって、スウェーデン軍用機を採用することは好都合だったようです。サーブ29やサーブ105も採用していました。サーブ35採用に際して後継機にサーブ39の導入を約し、サーブ35のメンテナンス費用の値引きさせました。




 しかしオーストリアはサーブ39採用を撤回し、ユーロファイタータイフーンを採用します。この報復?で、サーブ35のメンテナンス費用が正規価格に変更されてしまいます。そこでオーストリアはスイスからF-5Eをリースで導入し、サーブJ35OEを退役させることにしました。

 Saab J35 OE 04
 技術博物館(シュパイアー)にて   2020年3月撮影


 博物館の標示にはサーブ ドラケン戦闘機の試作機の初飛行は1955年10月25日であるが、サーブ社は1949年に開発を始めたとありました。




 展示のオーストリア空軍の国籍マークの表示箇所は、機首両側
と左主翼上面と右主翼下面です。








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