Home
> 製品紹介 『3』の持つ意味>AFVプラモデルの製作>2022年9月号
製品紹介 『3』の持つ意味
by 英一・ハルトマン
定番のアングル。写真が下手すぎ。
【プロローグ】
日本人(だけでないかも知れないが)は、とかく数字に意味を見出そうとするように思える。ラッキー7であったり、語呂合わせであったり、ゾロ目であったり… その昔、銭湯の下駄箱は、人気のある野球選手の背番号から埋まっていき、なかなか自分の贔屓の選手の下駄箱は使えなかったものだ。 中でも人気があったのは『3』番。そう、長嶋茂雄の背番号であった。
【主役;ヘッカー&ゴロシ製 1/32(54mm)ドイツ戦車兵】
何十年まえになるだろうか、たしか模型雑誌に取り上げられていた。この自然なポーズ、右手で左腕の袖をまくり、口を開いて何か叫んでいる。「左腕、痒いーーー」とでも言っているのであろうか… 一目惚れした。どうしても欲しくなり、もう忘れてしまったが、刑事の訊き込みの如く模型屋さんを這いまわり、手に入れたのだと思う。早速塗装し、タミヤのⅣ号戦車に乗せてみる。う?!合わない。大きさが合わないのだ。これでは『進撃の巨人』になってしまう。MMシリーズのサイズが1/35であることをこれ程呪ったことはない。『3』を甘く見た。
たった『3』の差だが、その持つ意味は、意外と大きかった。
主役、塗り直しだな~
【ベース;モノグラム 1/32 ドイツ Ⅳ号戦車j型】
惚れた女にもう一度会いたくなる… そんな気持ちから、フィギュア在庫箱に放り投げられた戦車兵に会いたくなった。そのためにはどうしても1/32の戦車が必要。頭に浮かんだのは、戦車兵に出会うさらに大昔、少年時代に作ったことのあるこのキットだ。説明書には1969の文字がある。オークションで安く出回るのを海底のアンコウの如く待ち、購入した。
古いキットだけに考証やディテールのことは考えてはいけない。しかし、さすがはモノグラム、出来上がると、ちゃんとカッコイイⅣ号戦車になる。穴が開いたシュルツエンが付属し遊び心もある(この大穴だと撃破されてるようだが)。出来の良い戦車兵も2体付属(こっち使ったら本末転倒)。
単調さを避けるため、シュルツエンの1枚だけレッドブラウン1色とした。
【製作】
戦車兵は過去の塗装を剥がし、頭部、胴体、両手をばらしてから再塗装した。知識がないので、適当、シャツをマウスグレーに見立てたニュートラルグレー、ズボンとキャップをブラックとし、ハイライトを入れた。目は記入せずブラックのスミ入れ、肌色は陰影とハイライトを入れたが、暗くなりすぎて、日焼けしたチャラ男のようになり、せっかくのイメ面が台無し。いつかまた、塗り直したい。
細かい塗分けはあまりできず、自分の眼力ではこの程度が限界と認識。
ちなみにこのフィギュアは金属製です。
Ⅳ号も細かいところは気にせず、ほとんどストレート。代わりに荷物を積んだりして楽しんだ。塗装は3色迷彩さが、レッドブラウンとダークグリーンは少し薄すぎたようで、ウェザリングでかなり見えなくなってしまった(写真だとより顕著に)。
戦車でも航空機でも艦船でも、この角度が一番好き。(私だけ?)
【エピローグ】
完成品を眺めていると、何やら戦車兵が笑っているように見えてきた。
一体のフィギュアのために戦車を作る… そんなプラモライフが在っても良いのかもしれない。
古くてもカッコイイ!完成させることが大事。
Home
>製品紹介 『3』の持つ意味>AFVプラモデルの製作>2022年9月号
Vol.169 2022 September. www.webmodelers.com /Office webmodelers all right reserved /
editor Hiromichi Taguchi 田口博通 /無断転載を禁ず リンクフリー
「webモデラーズ について」
「広告のご出稿について」
プラモデル模型製作記事
TOTAL PAGE